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テナリス労働者世界協議会がルーマニアで会合

9月21〜23日にルーマニアのザラウで、アルゼンチン、カナダ、コロンビア、イタリア、日本、ルーマニアのテナリス労働者を代表する労働組合員40人が会合を開いた。2007年にアルゼンチンで世界協議会が設置されてから初めて、日本の代議員が出席した。

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ルーマニア: テナリス労働者世界協議会の参加者は、2010年にブラジルで開かれた前回の会合で承認された行動計画を評価した。参加者は、世界協議会が他国の労働者と連帯して対応し、効果を上げていることを認めた。そのような連帯の一例として、あるブラジルの労働組合員が「労働者に責任を負わせる」同社の安全衛生方針を公に非難して懲戒処分を受けた際、全世界で起こされた行動が挙げられる。コロンビアのカルタヘナ工場でテナリス経営陣に圧力をかける行動が、実を結ぼうとしている。組合は現在、最初の労働協約をめぐって交渉している。

この会合で代議員は、雇用と労働者の権利に関する調査の結果について議論した。この調査の結果、テナリスに雇用される女性が依然として主に事務の仕事に就いていることが分かった。協議会は、女性労働者が工場で働けるよう支援すべきだと述べた。同社では世界的に女性労働者数が少ないが、協議会への女性代表の参加を奨励すべきだとの考えが示された。

協議会は、世界中のテナリス施設における外注や外部委託の問題についても討議し、「これはコスト削減と柔軟性の向上、労働組合の弱体化を狙う会社の方針だ」と結論づけた。この問題には、不安定労働に対抗するIMFグローバル・キャンペーンの一環として国際レベルで取り組むべきである。

2008年に採択された統一協約「テナリスにおけるグローバルな労働組合の力の構築」を見直し、協議会委員は、世界中でテナリス労働者の労働条件と尊厳を改善するために協力するという取り組みを再確認した。

来年の行動計画には次のような措置が含まれている。

●勤務シフト再編と外部委託の脅威に直面しているカナダ・カルガリー工場の労働者に連帯 支援を提供する。
●交渉にあたって支え合う。
●労働協約の編集を終え、ネットワークのメンバーにデータを配布する。
●調査グループを設置し、それぞれの工場で生産、製品の種類・範囲、雇用、安全衛生、その他の情報の比較分析を行う。
●もう一度、4月28日をテナリス安全衛生行動デーとして宣言する。過去数年と同様に、現地でリーフレットを作成して配布する。
●複数の言語で季刊ニュースレターを発行する。

次の協議会は2012年9月にコロンビアのカルタヘナで開かれる。

テナリス労働者世界協議会の会合は、ルーマニアのIMF加盟組織METAROMの地方組合が主催し、フリードリヒ・エーベルト財団から財政援助を受けた。会合の最後に、ザラウにあるテナリス・シルコトゥブ工場を訪問した。この工場では1,000人が働いており、その85%が組合に加入している。

[2011年9月27日 アンヌ=マリー・ミューロー]