ドイツとフィンランドの組合、ノキア・シーメンスの削減に反対
フィンランド・ドイツ系通信機器メーカーのノキア・シーメンス・ネットワークス(NSN)は2月7日、すでに発表済みのグローバルな再建計画に基づいてドイツで2,900人、フィンランドで1,200人の雇用削減を行うと述べた。
ドイツ/フィンランド:
フィンランド・ドイツ系通信機器メーカーのノキア・シーメンス・ネットワークス(NSN)は2月7日、ドイツとフィンランドで4,100人の雇用を削減すると述べた。これに先立つ昨年11月、同社は全世界7万4,000人の従業員のうち1万7,000人の雇用を削減すると宣言した。
NSNはドイツで、従業員約3,600人の国内最大のミュンヘン工場を含めて30工場を閉鎖する予定だ。残った5工場に仕事が集中することになる。IMF加盟組織IGメタルと従業員代表委員会の両方が、この削減の発表に反対して持続的な抗議行動を実施している。2月1日にミュンヘンで抗議行動が始まり、約2,000人が参加、メディアの注目を大いに集めた。ベルリン、ライプツィヒ、ブルフザルなど、その他いくつかの都市でも同様の行動が実施された。ミュンヘン工場をはじめ閉鎖の危機に立たされた工場に対し、直接影響を受けない同僚による抗議行動など、全面的な連帯支援が寄せられた。
IGメタルと従業員代表委員会はNSNに以下の要求を提出した。
●実際の経済情勢を深く分析すること。
●特にドイツにおけるNSNの本拠であるミュンヘン工場について、閉鎖計画を修正すること。
●会社を危機に陥らせる経済問題を招いた明白な責任者である経営陣を大幅に刷新すること。
●雇用とNSNの今後の経営を立て直す責任ある解決策を見つけるにあたって、前所有者のシーメンス(NSNの50%を所有)を積極的に関与させること。
フィンランドの組合は2つのプロセスを予測している。法的プロセスとしては、社内で経営陣とNSN関連組合の職場委員との交渉が行われる。関連組合には、同社と労働協約を締結しているIMF加盟組織のフィンランド金属労組、労働組合Pro、フィンランド専門技術職労組(UIL)、エンジニア連盟(TEK)も含まれる。
第2のプロセスは、経営陣と関連組合、雇用経済省の三者間交渉により、影響を受ける労働者のために雇用その他の可能な措置を見つける取り組みだ。
NSNは2011年末にフィンランドで7,200人の労働者を雇用していた。閉鎖に伴う雇用削減はエスポーで700人、オウルで150人、タンペレで350人に達する可能性がある。
[2012年2月9日 アレックス・イワーノウ]
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