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オーストラリアの裁判所がリオ・ティントを非難

オーストラリアの最高裁判所は先週、リオ・ティントが西オーストラリアの鉄鉱石鉱山労働者に押し付けた不法な非組合労働協約をめぐり、同社による上訴の審理を拒否した。

オーストラリア: この拒否は、裁判を起こした建設・林業・鉱山・エネルギー労組(CFMEU)と、合法的な団体交渉権にとっての勝利である。また、2009年のオーストラリア労働法改正を回避しようとするリオ・ティントの画策を痛烈に非難する決定でもある。

この判決は、西オーストラリアの資源に恵まれたピルバラ地域の鉄鉱石鉱山労働者その他の労働者に、組合を通した真の企業別労働協約の取り決めを目指して組合に加入するよう促す役割を果たす。最高裁判決は、BHPビリトンなど他の採掘企業の行動も否認している。同社もまた個別労働協約を廃止し、非組合労働協約に切り換えた。この協約は労働組合が労働者に接触しないようにし、労働者が組合による代弁権を得られないようにすることを狙っている。

リオ・ティントの事件では、会社側が子会社のピルバラ・アイアン・カンパニーの新採用者10人に偽りの5カ年ピルバラ・アイアン従業員協約を締結させ、その5年間に他のすべての新採用者も同協約の対象に含めようとした。これは2009年7月のフェア・ワーク・オーストラリア法発効と同時に効力を生じた法改正を回避するための策略だった。

そのような人を欺く労働協約が約20本、フェア・ワーク法を回避するために導入されていると言われる。先週のリオ・ティント敗訴は、今なお実施中の偽造協約に打撃を与えると予想される。

その他の詳細については下記リンクのICEMウェブサイトを参照:
http://www.icem.org/en/5-Mining-DGOJP/4889-Australian-High-Court-Denies-Rio-Tinto-s-Appeal-to-Evade-Union-Contracts

[2012年2月16日 ICEM]