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インドの組合がグリーン・ジョブへの革新的なアプローチを採用

2012年3月6〜7日にニューデリーで開催された気候変動とグリーン・ジョブに関する労働組合ワークショップで、インドの労働組合は、産業労働者全体の基準を設定する新しい同盟の結成に合意した。

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インド: 100万人以上の組合員を代表する労働組合が今日、産業労働者全体の基準を設定する新しい同盟の結成に合意した。この同盟は、産業および政府と連携しながら、グリーン・エコノミーを支えるために必要な技能の構築を目指す。また、インドが経済大国への道を歩み続けている中で、気候変動問題や、インドが今後直面する多くの課題に取り組むことの必要性にも焦点を当てる。

同盟はインド政府に対し、パートナーシップを奨励するために、能力強化に投資するとともに、グローバルな基準を設定する新しい手段や、諸問題に関して一致協力するにはパートナーが必要であることを認識した革新的な手段を開発するよう求めている。

そのような手段の1つは、全国レベルの技能観測機関を設置し、将来の産業ニーズを調べるとともに、それらの技能を開発するための総合計画に取り組むことだろう。世界中の最優良慣行を調べてインドに競争優位を提供することも、この観測機関の重要な役割になるだろう。

世界銀行は最近の研究報告書で、「技術不足は依然としてインド経済の成長を妨げる大きな制約の1つだ」と述べた。

IMFのロブ・ジョンストン・エグゼクティブ・ディレクターは、ワークショップの冒頭で次のように述べた。「この同盟の結成は、インドの労働組合が政策論争を方向づけていることを意味する。このイニシアティブはダイナミックな現代インドのビジョンを定めるものであり、問題は政府と産業がそれを共有するかどうかだ」

インドには現代的でダイナミックな労働組合運動があり、労働者が技能を高めたり生涯学習を受けたりするよう奨励するうえで、重要な役割を果たすことができる。この役割を促進し、労働組合を気候変動問題に関する主要な擁護者として確立するために、もっと多くの措置を講じなければならない、と同盟は考えている。

労働者の役割は、よりグリーンな経済の開発に不可欠なものとなる。高度熟練雇用には高度熟練労働者が必要である。労働組合は、現在の技能と将来必要とされる技能とのギャップを埋めるために、独自の役割を果たすことができる。組合には技能不足に対応してきた幅広い経験がある。組合学習プログラムの参加者の一部は公式的な資格を持っておらず、多くの参加者にとって、労働組合教育は学校卒業以来の正式な学習経験だ。

スダルシャン・ラオIMF地域代表は次のように述べた。「多くの州で、組合運動は産業・政府と労働者とを結びつける存在として、すでに重要な役割を果たしている。私たちはインド全体のために国家レベルの戦略的提携を開発する機会を提供している」

関連リンク:
Programme - Trade Union Workeshop on Climate Change and Green Jobs, March 6-7, 2012, New Delhi (pdf)
Tirthankar Mandal, Climate Action Network South Asia (pdf)
Dr P.C.Pant, Ministry of New and Renewable Energy (pdf)
Bro Areil B Castro, ILO Sr. Specialist on Workers' Activities (pdf)
Bro PJ Raju, INTUC (pdf)


[2012年3月7日 ロブ・ジョンストン]