IMFニュース・ブリーフス

トルコの造船所で労働者が死亡

2月4日、トゥズラ造船地帯のNUH産業道路で大爆発が起こり、約1万人の労働者の日常業務が混乱に陥った。爆発は豪華快走船を生産する造船所MENGI YAY YATCILIKで発生した。

photo
photo
トルコ: トルコ造船・船舶修理労組(リムテール・イス)の造船労働者専門家アスリ・オドマンから入った情報によると、2回続けて発生した爆発の具体的な理由は依然不明だが、同労組は可燃材料の不適切な保管が原因ではないかと考えている。4人の労働者、ユミト・ダムガジュ、カディル・ソイ、アリ・オクル、エンギン・イルディズが重傷を負った。最年少のカディル・ソイは専門学校の学生である。2月14日の事故発生から10日後、ユミト・ダムガジュが病院で亡くなった。他の負傷者はまだ入院している。

リムテール・イスは、2月16日にトゥズラ造船地帯のNUH産業道路前で報道機関向けに声明を発表し、「造船労働者に適正、安全かつ合法的な仕事が提供されるまで、トルコの造船所では死亡事故がなくならない」と述べ、「安全な労働条件は今なお主として造船業のコスト要因とみなされており、業界は造船所で労働者を直接雇用することを拒否し、造船事業全体が非常に離職率の高い不法雇用の不安定な下請労働者に依存している」と付け加えた。

「造船所労働者を使い捨てにするシステムは、造船部門で職業病を蔓延させる長期効果を及ぼすことは言うまでもなく、必然的に死傷事故の増加をもたらす。トルコで法律に定める『安定した安全な作業システム』が導入されない限り、アナトリアの新しい造船地帯では今後とも事故が起こるだろう」とリムテール・イス声明は述べている。 トルコの造船所では2002年から2012年までに少なくとも104人の労働者が死亡しており、事故のほとんどがイスタンブールの東南に位置する国内最大のトゥズラ造船地帯で発生している。

関連リンク:
Text of the Limter-?? statement (in Turkish)


[2012年2月28日 アレックス・イワーノウ]