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スペインで数千人が労働改革に抗議

スペインで大勢の人々が街頭デモを繰り広げ、使用者が従業員を解雇したり、賃上げ要求を阻止したりしやすくする新しい労働法に抗議した。組合が組織したデモは、3月29日に計画されている全国ストへの道を開いた。

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スペイン: 3月11日、スペインの60を超える都市で数十万人が街頭デモを行い、政府が提案する労働改革と支出削減に抗議した。最も大規模なデモはマドリード、バルセロナ、セビーリャ、バレンシアで行われた。

抗議行動を組織したスペイン労働者委員会総連盟(CC.OO)とスペイン労働総同盟(UGT)の考えによると、この改革案は失業者と就業者の両方に不利な内容であるためスペインの未来に悪影響を及ぼし、最も保護されていない人々に打撃を与えて若年労働者や働く母親から保護を奪うため差別的である。 また、この改革は賃金を引き下げて労働条件を悪化させるので国の経済成長を奨励しない、とCC.OOおよびUGTは考えている。加えて、経済・金融危機勃発以降、途方もなく増加している最貧困層を犠牲にしている点で、社会的一体性も弱める措置だ。
両組合によると、この改革はソーシャル・パートナーとの適切な事前協議なしで提案されたため、社会的対話と協議の原則を損なっている。

スペインはヨーロッパで最も失業率が高い国の1つであり、2011年の失業率は23%である。

[2012年3月13日 アレックス・イワーノウ]