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FLA報告書で発覚――アップル労働者に発言権なし 3月29日に公正労働協会(FLA)の報告書が発表され、アップルはついに同社サプライチェーンの問題を認めた。しかし問題の確認は第一歩にすぎず、アップルは自社製品の生産における労働条件を監視するために、監査員だけでなく労働者自身に頼らなければならない。 「すべての権利侵害に取り組む労働協約を労働者自身が取り決められるようになるまで、有意義な長期的改善は達成されない」とジェニーは述べた。「監査だけでは決して十分ではない。FLAはこれまでに中国のフォックスコン13工場のうち3カ所しか監査しておらず、アップルのサプライヤー企業は156社に上る」 FLA報告書は、労働時間、安全衛生、労使関係、報酬、インターンなど、フォックスコンの差し迫った問題をいくつか指摘した。フォックスコンは厳しい管理体制で悪名高く、それが一因で2010年に一連の自殺事件が発生した。それでも、報告書では厳しい管理・労働圧力の問題が巧みに避けられており、強制的インターンシップの甚だしい違反がまったく取り上げられていなかった。 フォックスコンで問題を確認するだけでは決して十分ではなく、労働条件改善の望みは監査員の活動にではなく、労働者自身が労働権の尊重状況を監視し、尊重されていない場合に是正措置を要求できるかどうかにかかってくる。 FLA監査報告はアップルとフォックスコンに対し、全従業員に労働協約の写しを提供するよう義務づけているが、これだけでは不十分だ。労働者が使用者側との交渉スケジュールを設定し、賃金・労働時間、超過労働、安全衛生など、労働のあらゆる側面を対象とする労働協約を達成できるようにしなければならない。 関連リンク: Workers best placed to monitor conditions in Apple's supply chains GoodElectronics cautious about Apple joining Fair Labor Association Link to FLA report Give Apple workers a voice in their future (pdf) [2012年4月2日 チェリッセ・フレドリクス]
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