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若年労働者が危機で最も大きな被害

2011年には、ますます多くの若者が、自分たちが危機の最大の犠牲者であることに気づき、ヨーロッパで街頭デモを繰り広げた。2008年に金融危機に見舞われたあと、過去30年間で最悪の状況に陥っている。ヨーロッパは経済危機だけでなく広範囲の社会危機にも襲われている。

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ヨーロッパ: 国際労働組合運動は現状と今後数カ月の予測を踏まえて、毎年4,500万人の若者が労働市場に参入している中で、もはや若年失業の脅威を無視できないことに注意を促している。5月14〜15日、G20労働・雇用大臣会合に先立って世界中の若手労働組合員がメキシコのグアダラハラに集まり、求職中の若年者を取り巻く悲惨な状況にG20の注意を向けさせようとした。

「賃金政策によって若年者が『仕事に見合った賃金』を受け取れるよう確保する必要がある。若年労働者の最低賃金を引き下げてはならない。これは底辺への競争を引き起こすだけだろう」とシャラン・バロウITUC書記長は述べた。「職場における保護の弱体化によって若年労働者の権利を弱めてはならない」

メキシコ・グアダラハラのITUC青年委員会で、国際労働組合総連合の報告書『経済危機の背後にある社会危機――数百万人の若年失業者』が発表された。この報告書は、ヨーロッパの若年労働者を取り巻く状況と、若年労働者が直面している問題に対する労働組合運動の解決策を取り上げている。

経済危機が始まってから、失業率の増加が若年者に打撃を与え、長期的な潜在成長力を脅かしており、ITUC報告書は現状を調べるだけでなく、労働組合が時代の変化にどう適応していく必要があるかという問題も掘り下げている。若年者が自分たちの問題を主張できるようにするには、労働組合機構に統合して若者の問題を押し進める必要がある。

関連リンク:
ITUC Report


[2012年5月14日 チェリッセ・フレドリクス]