第4回戦術委員会確認事項
2005年3月3日
全日本金属産業労働組合協議会
(IMF−JC)
 金属労協は、本日午前10時より第4回戦術委員会を開催し、集計対象A組合を中心とした交渉状況を把握し、今後の交渉に臨む基本姿勢を以下のとおり確認した。
各企業連・単組は、各産別の指導のもと2月中旬以降、順次要求提出を行い、競争力の源泉である勤労者が能力を発揮し、やりがいを持って働くことのできる総合労働条件の確立をめざし、強力に交渉を展開している。
本日までの交渉で、経営側は、原材料費の高騰や円高、グローバル競争の激化など、企業をとりまく環境が先行き不透明であることを強調し、厳しい姿勢を示している。とりわけ、業績見通しを下方修正した企業などにおいては、組合員の協力・努力を認めつつも、業績を踏まえた厳しい対応をせざるを得ないと主張し、日々懸命に努力してきた組合員の思いとは大きな隔たりがある。また、業績が好調な企業においても、企業体質の強化や今後の産業・企業の見通しを理由に、慎重な態度を崩していない。
日本経済は、昨年秋以降、踊り場に入ったとも言われてきた。しかし、原油および原材料価格の高騰や為替相場の動向など留意する点はあるものの、世界経済の着実な回復に伴って、底堅く推移すると見込まれている。景気に対する不安感を払拭し、日本経済を本格回復させるためには、個人消費の拡大が不可欠な要素であり、日本経済や企業業績の回復の成果を適正に勤労者に配分していかなければならない。
 これまで、金属産業の各企業は、グローバルな競争が熾烈化するもとで、生き残りをかけた事業構造改革に取り組んできた。会社施策に対する組合員の協力・努力が着実な成果を生み出してきた。さらに、この取り組みを継続し、今後も企業を発展させていくためには、組合員の努力に報い、生活の安定を図りつつ、「人」への投資をすべき時である。
 金属産業が国際競争力を高めていくためには、競争力の源泉である勤労者が能力を発揮し、やりがいを持って働くことのできる総合労働条件の確立が不可欠である。少子高齢化を迎えるなかで、人材確保のためにも、賃金、一時金、ワークルールなど、全ての面で優位性のある労働条件を確立していかなければならない。
各産別は、産業・企業のおかれた状況の下で、着実な成果を引き出すべく、粘り強く取り組みを展開していく。
次回第5回戦術委員会は、3月11日(金)10時より開催する。

以上