第5回戦術委員会確認事項
2005年3月11日
全日本金属産業労働組合協議会
(IMF−JC)
  金属労協は、本日午前10時より第5回戦術委員会を開催し、今次闘争の位置づけとその役割の重要性を踏まえ、3月16日の集中回答日に向けて最終的な決着点を見出すべく、JC共闘の進め方について、以下のとおり確認した。
本日現在、金属労協全体3,518組合のうち、2,485組合が要求提出を完了し、精力的に交渉を展開している。
グローバルな競争が熾烈化する中での生き残りをかけた構造改革に対する組合員の協力・努力の成果の還元、および今後へ向けた組合員の活力維持のために、人への「投資」を強く主張してきた。とりわけ、一時金については、職場の繁忙感が強まる中で日夜懸命に努力している組合員の期待に応えるべく、要求実現に向けて精力的に交渉を展開している。われわれは、「ものづくり産業」「金属産業」という共通の基盤に立ち、金属産業にふさわしい賃金・労働条件の構築に取り組んでいく。
各産別は、総合労働条件の改善に向け、第4回戦術委員会の確認事項に基づき、下記の具体的な方針の下で取り組みを進めている。
電機連合では、前半交渉で法対応を含めた労働協約に関する課題への前向きな経営側感触を踏まえ、更に山場における賃金体系維持、一時金(業績に見合う水準の積極的な確保)要求の実現、中小組合の賃金制度整備や格差改善のため交渉強化をはかっている。
自動車総連では、賃金については、全ての組合が賃金カーブ維持分の確保を大前提の上、ベアや賃金格差改善、賃金体系是正に取り組む組合は、その要求の実現に向け最大限の押し込みを図っている。個別賃金に関する取り組みについても、自社の賃金実態を踏まえた交渉を展開するなど積極的取り組みをすすめている。一時金についても、好調な業績や職場の繁忙感を踏まえた取り組みを行なっている。また、長時間労働の実態を産業の抱える大きな問題と捉え、実効ある具体的施策の引き出しを目指している。
JAMでは、賃金構造維持分確保を基本とした上で、特に、中小組合の格差是正要求実現へ向けた取り組みを強めている。繁忙感が強まる中で、各組合は、組合員の努力と協力に応え、職場の活力を維持する賃金・一時金の決着に取り組んでいる。また、高齢者継続雇用協定の締結や見直しについて精力的な交渉を行っている。
基幹労連では、部門、企業間の業績格差が拡大している現状の中でも定昇実施および相当分確保はできる見込みとなっている。一時金は各企業の業績格差を反映し、依然労使の主張に隔たりがある部門もあるが、組合員の活力維持の観点から経営側姿勢の転換を図るべく精力的に交渉を展開している。
全電線では、第2回交渉を終え、経営側との隔たりはあるが、賃金は、賃金構造維持分の確保を図るとともに、一時金については、産別ミニマム確保を図り、その上で業績の回復状況に応じた適正な還元を求め、精力的な交渉を展開している。

集中回答日に向けたJC共闘の基本方針
大くくり職種別賃金への準備
産別の実態を踏まえつつ、個別賃金銘柄による交渉および回答推進に取り組む。
JCミニマム運動
「JCミニマム(35歳)21万円」は、各産別の実態を踏まえ、これ以下をなくす運動を強力に追求する。
すべての組合で企業内最低賃金協定の締結をめざす。
金属産業全体の賃金の底割れを防ぐべく、最低賃金協定を基軸として、法定産業別最低賃金の改正と新設の取り組みを展開する。
賃 金
すべての組合は賃金構造維持分の確保を果たす。
ベアや賃金格差改善、賃金体系是正に取り組む組合をJC共闘全体で支え、賃金の引き上げを実現する。
一時金
生活安定の観点から、最低でも年間4カ月を確保し、要求実現へ向けて最大限の交渉を行う。
金属労協傘下の各産別は、引き続き組合員の切実な思いと期待を背負い、産業・企業のおかれた状況の下で、各産別の最終方針に沿った回答を引き出すべく、不退転の決意で交渉を展開していく。

次回第6回戦術委員会は、3月16日(水)11時15分より開催する。

以上