各種集会
2007年闘争シンポジウム

賃金改善によって好循環を図る闘争を!
−講演等を通して、取り巻く情勢と課題について問題意識高める

 金属労協は、2006年11月15日午後、東京・ホテルラングウッドにおいて、加盟単産・単組約120名の参加のもとで「2007年闘争シンポジウム」を開催した。シンポジウムでは、2007年闘争に向けて、取り巻く経済・社会情勢や労働時間問題などの課題について講演等を通じて問題意識を高めた。
JC本部を代表して挨拶する中村副議長(労働政策委員長)

 はじめに中村正武副議長(労働政策委員長)が、2006年闘争方針策定に向けた論議状況やJC共闘の考え方について挨拶を行った。挨拶では、概要「日本経済は設備投資や輸出をけん引役としながら着実な成長を続けている。雇用情勢は改善してきている。消費者物価は若干の上昇が見込まれている。一方で消費支出は落ち込みが続いている。金属産業においては、生産は拡大を続け、輸出も好調である。しかし働く者の生活実態については、可処分所得は減少を続け、格差は拡大傾向にあり、長時間労働が常態化している。そういった情勢の中で、金属労協では、連合の春季生活闘争基本構想を踏まえながら、人への投資と働き方の見直しによってワークライフバランスと産業の発展をめざすという基本方針を立て、具体的には賃金改善による金属産業にふさわしい賃金水準の追求、ワークライフバランス実現のための労働時間を中心とした取り組みを積極的に行っていく、という二本柱の考え方で今、各機関で論議を重ねている。 金属労協としては、賃金改善によって消費を拡大し、経済を活性化することが金属産業の業績につながり、そしてそのことが組合員の生活向上につながっていくという好循環を図る闘争として2007年闘争を位置付け、積極的な推進を図っていきたい」と述べた。
 続いて講演に移り、講演1として大和総研の原田泰チーフエコノミストから「2007年の経済情勢と格差問題」、講演2として東京大学社会科学研究所の水町勇一郎助教授から「労働時間をとりまく状況と法政策」と題して、講演を受けた。最後に團野久茂事務局長がまとめを行い、閉会した。