2008年3月7日
全日本金属産業労働組合協議会
(IMF−JC)
金属労協は、本日午前8時より第5回戦術委員会を開催し、各産別の交渉状況を把握するとともに、今次交渉の最終局面を迎えるにあたり、基本姿勢を以下のとおり確認した。
- 3月6日現在、金属労協全体の集計では、3,420組合のうち2,159組合が要求提出を完了し交渉を行っている。このうち1,811組合(約84%)が賃金改善を要求、時間外割増率引き上げ要求は520組合となっている。
中堅・中小登録組合では、152組合中149組合が要求を提出、147組合が賃金改善を要求している。
- 各企業連・単組は産別方針に基づき、要求趣旨に沿った回答を引き出すべく、集計登録組合を中心に終盤の交渉を精力的に展開しているが、労使の主張は隔たりが大きいまま平行線をたどっている。
- 賃金改善について、経営側は、「組合が主張する『人への投資』の重要性については概ね理解できるが、先行き不透明な中で固定的・恒常的なコスト負担となるものには慎重にならざるを得ない。 賃金改善も人への投資として重要な要素のひとつである事は否定しないが、幅広い観点で検討すべきである」など、月例賃金改善による『人への投資』については慎重な姿勢に終始している。
時間外労働割増率について、経営側は、長時間労働是正の必要性については認識しつつも、「長時間労働の是正は別の視点で議論すべきである」「長時間労働の抑制にはつながらない」「コスト増につながる」「法改正に先んじてやる必要性を感じない」などと、終始一貫して、われわれの主張である「長時間労働是正のひとつの施策」としての時間外労働割増率引き上げには応じられないという頑なな姿勢である。
- 金属労協は、回答指定日を間近に控え、交渉の最終局面を迎えるにあたって、組合員の期待と社会的責任に応えるべく以下の内容を確認し、残された期間全力を傾注する。
- 月例賃金の改善が最も有効な人への投資であり、内需拡大に波及し社会的な責任を果たすことにもつながるものである。2006年、2007年闘争における賃金改善の流れを確かなものとし、それを上回る引き上げを実現する。
- 一時金については、業績改善にふさわしい「積極的な水準引き上げ」を果たす。
- 時間外労働割増率引き上げについては、長時間労働是正に向けての経営の明確な姿勢と、局面の打開につながる回答を引き出す。
- 最低賃金協定の締結拡大と水準の引き上げ、労働災害付加補償の引き上げ、裁判員制度への対応、退職金の増額などの諸要求項目については、要求趣旨に沿った回答を引き出す。
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