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西野協議委員(基幹労連) |
人への投資を「月例賃金」に求める 時間外割増率アップにも取り組む
◆基幹労連の08春の取り組み
基幹労連は08春の取り組みで、産別一体として賃金、一時金、退職金、労働時間・休日・休暇、諸割増率関連、労働災害付加補償、以上の6本柱を中心に取り組みます。中でも、特に賃金改善、時割については、共闘でしっかり成果を勝ち取っていきたいと考えています。
2年前の2006年に、基幹労連として初めて産別一体取り組みをスタートさせました。2年サイクルであり、今度は2回目の挑戦になりますが、さらに産別一体での取り組みを強化させ、中小・業種別組合への波及効果をだせるよう最大限の努力をし、JC構成産別としての役割をきっちり果たしていきたいと考えます。
◆賃金改善にかける思い
まさに「今を逃してなるものか」であります。これまで、私たち「ものづくり産業」が日本を支えてきました。そしてこれからも日本のものづくりが世界をもリードしていきます。ところが、そんな高ポジションにいる製造業の賃金水準が明らかに低いのが実態です。これでは優秀な人材は集まりません。「ものづくり」現場で働く人が、自分たちの技術・技能に確かな自信をもって、誇り高く働いていくためにも、「人への投資」を求めていかなければなりません。「人」は「ものづくりの命」です。そしてそのことは経営側も百も承知しています。その経営側に「確かにそうだ」と言わせるような08春闘にしていかなければなりません。人を大切に育て、優秀な人を確保し、前向きにいきいきと働いていくためにも、賃金改善はなくてはならない。そして組合員にこれからも頑張ってもらえるよう、確かな手応えを得るべく、「人への投資」を「月例賃金」に求めていきたいと考えます。
◆長時間労働の是正を
ワークライフバランスの実現に向けて、長時間労働の是正はいまや社会的運動になっています。長時間残業を前提にした業務分担や生産計画は、あきらかに経営側の甘えです。私たちはこれまでも何とか協力してきました。でももうこれ以上は無理です。もっと心や体をいたわらなければ良い仕事はできません。家族や友達や恋人が待っています。無理な長時間労働をたちきるためにも、時間外割増のアップを求めていきます。基幹労連は連合の割増共闘にも参画し、必ず成果を出すとの強い決意でのぞみます。ここは、まさに労働組合の底力発揮のみせどころであり、やるからには明確な成果を得なければなりません。そして、たとえ春に一斉に取り組めなくても、めざすところ、ゴールは一緒であり、それも広い意味でのJC共闘と捉え、懐広く深く力をあわせていきたいと考えます。
◆JC共闘について
これまで、JCが世の中の賃金相場をリードしてきました。時代の変化とともに共闘の姿が変わっても、JCが世の中に与える影響、役割は変わらないし、変わってはいけないと思います。JCが世の中をひっぱる責任は重く、基幹労連もその一員として責任を果たしていきたいと考えます。JC5単産で、高らかに力強い言葉をかけあい、全体を盛り上げていこうではありませんか。
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佐藤協議員(自動車総連) |
賃金改善あるいは格差是正を
より確かなものとすべく取り組む
提案のあった金属労協の方針に基本的に賛成の立場で産別としての意見と決意を述べさせていただきます。
金属労協は、2008年闘争の基本的考え方において、「勤労者の生産性向上に対する適正な配分」「産業を支える人への投資」「ワーク・ライフ・バランスの実現」「非正規労働者の労働条件底上げ」等の取り組みを掲げています。
まず、自動車総連においても、同様の課題認識のもと、現在2008年に向けた具体的な取り組みの検討を精力的に行っているところです。
年間総労働時間短縮については、2006年9月の大会において確認した今後の働き方・労働時間のあり方答申、私たちはSTART12と呼んでいますが、その計画に基づき、総連傘下において各々2010年に向けた目標を設定し、積極的な活動を開始したところです。
また、時間外割増の取り組みについては、連合において立ち上げられた「割増共闘」が「2008年春季生活闘争において割増率改定の具体的要求を行う産別」と定義されたことから産別としての登録は行っていませんが、総合生活改善の取り組みにおける団体交渉・労使協議等の場において労使議論を行うこととしています。
賃金改善の取り組みについては、自動車総連は2007年の取り組みにおいては、産別内で取り組み方針の議論を尽くし、「昨年よりも目線を上げて」あるいは「すべての組合が賃金改善に取り組むことが基本」との思いを共有し、自動車総連全体として賃金改善に取り組んできました。その結果、自動車総連全体としては前年以上の成果を上げることができました。ただ、ここ数年の賃金改善の取り組みで、業種や企業規模間の違いを乗り越え、自動車総連内の隅々にまで、この賃金改善の取り組みは浸透しましたが、いまだ加盟組合全体で底上げが図れたといえる状況ではありません。
一方、直近の情勢として、経済の回復、企業業績の改善に貢献してきた労働者への配分は未だ低下が続いており、我々労働者が生み出してきた付加価値の大きさに見合った配分からはほど遠い状況となっています。加えて、所得が伸び悩む中でガソリンや食料品等生活必需品の相次ぐ値上げは、家計部門に大きな打撃を与えており、このままでは消費の抑制を引き起こし日本経済に悪影響をもたらすことは明白です。
こうした中で、賃金改善を経営に対して強く求めていくことは労働組合が果たすべき当然の役割です。とりわけ日本の基幹産業であり、日本経済の牽引役を果たしてきた金属産業として着実な賃金改善をおこなうことは、社会的責務と言っても過言ではありません。
こうした認識のもと、自動車総連としても2008年の春季生活闘争において自動車総連全体として賃金改善あるいは格差是正をより確かなものとすべく取り組みを進めていきます。また、同じ職場で働く仲間として非正規労働者の正社員登用制度の導入や教育・研修体制の充実、正社員の労働条件の波及など、実態を踏まえ検討を行うとともに、社会に広がる雇用形態間の行き過ぎた格差に対して、組織労働者の社会的責務の観点からも全組合での企業内最低賃金協定の締結を目指し積極的な取り組みを行っていきたいと思います。
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成瀬協議委員(電機連合) |
職種別賃金要求を更に進化
時割共闘へ積極的に参画
金属労協の今次闘争の方針案に賛成の立場で、2008年闘争に取り組む電機連合の考え方を述べ、決意の一端とさせていただきます。
「2008年闘争の推進(案)」の「T.2008年闘争を取りまく情勢と課題」や「U.2008年闘争の基本的考え方」に示されている通り、原油価格の急激な上昇、円高ドル安の進行など先行き不安があるものの、日本経済は緩やかながらも長期にわたる成長が続き、2003年度以降、5年連続で2%程度の成長となる見込みです。一方で、マクロベースの労働分配率は低下が続いています。金属産業においても、全体として業績は好調であり、企業の財務体質も強化されている一方で、勤労者への配分や人への投資は低い水準にとどまっています。その結果、賃金構造基本統計調査では、金属産業の賃金水準は依然として全産業平均を下回り、日本経済回復の牽引役となっている金属産業にふさわしい賃金水準となっていません。また、金属産業では長時間労働が常態化し、年間一人平均の所定外労働時間は278時間と製造業平均を50時間程度も上回る高水準であり、心身の健康にも悪影響を及ぼすことが懸念される状況にあります。さらに、金属産業においても非正規労働者が3割を占める現実にも目を向けなければなりません。
こうした情勢認識の下で迎える2008年闘争を、「日本の基幹産業である金属産業にふさわしい賃金水準とワーク・ライフ・バランスの実現等を含めた総合労働条件の改善、同じ職場で働く非正規労働者の労働条件底上げの取り組み」と位置づける「闘争の推進(案)」は時宜を得たものであり、電機連合としてもこの方針に基づき2008年闘争を闘っていきたいと考えています。
賃金改善については、「同一価値労働=同一賃金」の理念の下、「産業内賃金格差改善」「非正規労働者の公正処遇・均衡処遇」をめざし、電機連合は2007年闘争から、いわゆる「職種別賃金要求方式」に移行していますが、月例賃金の水準改善を重視し「開発・設計職基幹労働者(30歳相当)」を要求の基軸に据えた絶対額と引上額との併用方式により要求を組み立て、取り組みを進めていく考えです。また、低賃金層を含めた全体の底上げと非正規労働者への賃金相場波及をめざし、企業内最低賃金・年齢別最低賃金・初任給については昨年以上に積極的な水準改善に取り組もうと考えています。
また、賃金改善と並び2008年闘争の焦点となる「時間外割増率の引き上げ」については、先日立ち上げられた連合の「割増共闘」に積極的に参画するとともに、2008年闘争で前進をはかり社会的運動としていく一翼を担っていきたいと考えます。具体的には、長時間労働を解消しワーク・ライフ・バランスの実現をめざす観点に立って、以前から取り組んでいる休日を含めた時間外労働を月40時間以下に抑えることを基本とした時間外労働規制の取り組みと連動させること、および、連合の「割増共闘」に積極的に参画する立場から、1ヵ月40時間を超える時間外労働および休日労働に対する割増率を引き上げる取り組みを推進していきます。
また、電機連合では、労働協約の更新時期とも重なり、協約改定にかかわる要求についても取り組む方針です。具体的には、キャリア開発、あるいは社会貢献・地域貢献を目的とする短時間勤務や休暇・休職制度の導入、裁判員休暇制度の新設、時間外労働の削減と年休取得向上に向けた労使共同の取り組み、非正規労働者の処遇改善や非正規労働者受け入れに関する労使協議の強化など多岐にわたる項目に取り組む考えです。
さらに、一時金については、組合員の協力・努力に対して企業業績の確実な成果還元がなされることを求め取り組んでいきます。
各産別とも、現在2008年闘争における要求と闘争方針の決定に向け検討を進められているところと認識していますが、金属労協の「闘争の推進(案)」に基づき、広範な組合が賃金改善と時間外割増率引き上げをはじめ諸課題に積極的に取り組むことで、成果を実感できる闘争としていく決意を申し上げ、電機連合としての発言とさせていただきます。ともにがんばりましょう。
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門馬協議員(全電線) |
JC共闘をよりどころに
産別として精一杯取組む
闘争方針について、賛成の立場で、数点発言をさせて頂きます。
まず、全電線としての経済・情勢認識についてです。
マクロ的な現状の日本経済については、JCが分析している内容と大きく違いは無いので割愛いたしますが、電線業界においては国内需要の持ち直しと事業構造改革の進展により、改善が見受けられる企業もあるものの、事業規模や製造品種の違いにより収益状況の違いが鮮明となっています。
大手の中間期決算結果につきましても、連結、単独とも産業内での企業収益の二極化が鮮明となっています。
これまで低迷を続けきた情報通信部門には一部回復の兆しがあらわれ、自動車関連部門・エレクトロニクス関連部門についても続き好調に推移しており、多くの企業において銅価上昇分の値上げ転嫁も進み売上高については総じて上昇傾向にあるといえます。収益面においては、全体としては安定基調にあると判断しているところでありますが、事業分野の違いなどにより業績格差も顕在化しており、通期見通しについては厳しい見方がされるなか、電線産業はいまだ難しい状況下との認識であります。
このような状況を踏まえた上での春闘への取り組みであります。
まず、取り組むにあたっては三点ほど留意点があると考えます。
一つ目は、緩やかながらも景気回復が継続すると見られる日本経済の現状。二つ目は産業・企業における景況感の違いや電線産業内での企業収益二極化の実情。そして、三点目に連合・JCにおける、具体的な取り組み方針に対しての産業実態に即した具体的水準の設定であります。
組織論議として決定はしておりませんが、これらを十分に考慮していくなかで多面的な角度から日々状況変化を把握しつつ検討を進めていきたいと考えます。
まず、賃金については、これまで組織内部の諸会議において、取り巻く情勢、産業・企業実態やそれぞれの単組動向などの状況把握を行なうなかで検討を行っております。特に「賃金改善」への対応については、JC方針を踏まえながら、今後、十分な組織論議を行うなかで具体的な取り組みを決定していきたいと考えておりますので、御指導をお願いいたします。
また、一時金の取り組みにつきましては、生活水準の維持向上を図るための年間賃金の一部として、組合員の生活を守る観点から主張していきたいと考え、これまでの政策を基本に十分な組織論議を加えながら決定していきたいと考えております。
ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた施策の一つとして掲げられた時間外労働割増率の引き上げにつきましては、連合・JCの方針や全電線政策を踏まえ、取り組みを決定していきたいと考えております。
以上、電線業界の状況と春闘への取り組みを中心に考え方を述べさせて頂きましたが、今後につきましても、組合員生活の維持・向上のためにも全電線と致しまして、JC共闘をよりどころに産別として精一杯取り組んで参りたく、JC共闘の一員として、最大限努力することを申し上げ、方針に賛成の意見といたします。
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木住野協議員(JAM) |
2500円以上の賃金改善と休日50%、
月45h以上の所定外通常50%を要求へ
「2008年闘争の推進」案を支持する立場から、JAMの2008年闘争に向けた基本的なスタンスを述べて、発言といたします。
輸出と設備投資に支えられた緩やかな経済成長が続く中で、所得と労働時間の両面にわたる2極化が進行しています。連合は「社会的な分配のあり方に労働組合として積極的に関与し、内需拡大などマクロ経済への影響力を発揮する」としていますが、まさしくそうした事態の打開に向け、労働組合が社会的役割を果たしていかなければならないと、受け止めているところです。
そのために、賃金改善を通じて「人への投資」を求めていくと共に、長時間労働に対する取り組みを強め、さらに企業内最賃協定の取り組みなどJCミニマム運動を通じた非正規労働者の労働条件改善をはかっていかなければならないとする「2008年闘争の基本的考え方」を全面的に支持するものであります。
さて、JAMでは、来年1月17、18日の中央委員会決定に向けて、2008年の方針案について組織討議を開始したところですが、大きな2つの柱は、賃金改善と総実労働時間の短縮に向けた取り組みです。
3年目となる賃金改善の取り組みは、これまでも確かな成果を上げていますが、多くの中小企業では2000年以降に賃金水準の低下に見舞われており、その回復や是正は今なお十分ではありません。加えて、団塊の世代の大量定年退職を迎えて、人材の確保と育成に向けた一人前労働者の水準引上げが依然重要な課題となっています。従って、昨年に引き続き、2,500円以上の賃金改善を要求する提案をしております。
労働時間に関する取り組みでは、今年、労働基準法改正法案において、通常残業に対する割増率50%という考え方が提示されていることを重視し、休日労働割増率を50%とし、月45時間を超える所定外労働時間に対して、通常残業割増率を50%に引き上げる取り組みを柱にした提案をしております。
この2つの大きな取り組みの前進に向け、JC登録組合、2年目となる中堅・中小登録組合を中心とした、JAM全体の共闘体制の強化をめざしてまいります。JCとしてのご指導をお願い申し上げ、以上、発言とさせていただきます。
●産別意見・要望に対する本部答弁●
民間・ものづくり・金属200万の力結集し
実りある成果求め2008年共闘強化を
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若松事務局長代行
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各産別を代表して、それぞれの協議委員の方から力強い補強意見、決意表明をいただき、大変ありがとうございました。提案で、十分に意を尽くしたつもりですので、簡単にコメントし、来闘争へ結びつけたいと思います。
まず、自動車総連さんは、「賃金改善で主導的な役割を果たす」ことを表明されました。これから要求を策定していかれることだと思いますが、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
電機連合さんは、要求の方式では、職種別賃金方式を更に進化させるということで開発・設計職の基幹労働者を主に賃金改善に努めていくということでありますし、連合の割増共闘では、中村委員長が代表になられたとのことでして、そういう意味でも、全体の社会運動のリーダー役を果たさなければいけないということで、大変な重責だと思います。
基幹労連さんは、AP08ということで、2年を通じた賃金改善に取り組むということです。鉄鋼労連と造船重機労連が一緒になって、2回目の賃金改善への全体での取り組みということになります。ぜひ、成果あるものにしていただきたいと思います。あわせて、時間外割増率も取り組んでいくということですので、この点でもご協力をお願いしたいと思います。
JAMさんは、非常に厳しい時代、格差ということも含め賃金水準が低下するという厳しい企業もあるということでございます。賃金の底上げ、中堅中小の賃金改善、我々JC全体として支えて取り組んでいきたいと思いますし、あわせて時間外割増率、非常に厳しい取り組みになるかと思いますが、頑張っていただきたいと思います。
全電線さんは、一時金もやっと回復してきて、企業業績も回復してきたところであります。企業によって業績に非常にばらつきがある中でどうしようかと大変悩んでおられたようですが、賃金改善、時間短縮、それぞれ取り組んでいくということです。
我々、金属労協は、民間・ものづくり・金属産業という仲間、200万人の力を結集し、来年、2008年共闘に向けて頑張っていきたい、ぜひ実りある成果を出していきたいと思います。
簡単で非常に申しわけありませんが、力を合わせて頑張りたいと決意表明し、本部からのコメントにさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
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