第10回戦術委員会確認事項

2010年6月8日
全日本金属産業労働組合協議会
(IMF−JC)



金属労協は、本日15時30分より第10回戦術委員会を開催し、現時点までに引き出した回答のとりまとめをおこなった。また、今後の闘争については産別指導の下に早期解決を図ることとし、6月14日に開催する第6回中央闘争委員会をもって2010年闘争の各種諸機関を解散することを確認した。

  1. 回答状況
    金属労協全体では、6月4日現在、構成組合3,355組合のうち要求提出組合が2,840組合、回答を引き出している組合は2,374組合となっている。要求項目ごとの回答の概要は以下のとおりである。

    (賃 金)
    回答を引き出した組合の中で賃金構造維持分・賃金改善分が明確になっている組合は1,842組合である。そのうち、賃金改善分を獲得した227組合を含め1,600組合が賃金構造維持分を確保できたと判断できる。

    (一時金)
    集計登録組合55組合のうち、53組合で回答を引き出している(業績連動方式含む)。平均獲得月数は4.41ヵ月で、昨年を0.06ヵ月上回っている。中堅・中小登録組合155組合では、138組合が回答を引き出しており(業績連動方式含む)、平均獲得月数は4.30ヵ月で昨年を0.18ヵ月上回っている。
    金属労協全体では、一時金の回答を引き出している組合は1,805組合(業績連動方式含む)となっている。このうち月数換算可能な組合の平均獲得月数は3.90カ月で昨年の同時期を0.16ヵ月上回っている。年間5ヵ月(半期2.5ヵ月)以上獲得した組合が11.2%、4ヵ月以上5ヵ月未満が39.0%、4ヵ月未満が49.8%となっている。

    (ワーク・ライフ・バランス、その他の労働条件)
    時間外労働割増率の引き上げ、休暇の増などによる総実労働時間の短縮、労使協定で定めた所定労働時間を上回る全ての労働時間を積算対象時間とするなど、ワーク・ライフ・バランス実現に向けた要求の前進も図られている。積算対象時間については、集計登録組合55組合のうち52組合で法を上回る形での制度導入が図られている。育児・介護休業制度の充実、労災・通災付加補償の引き上げも図られている。

    (最低賃金協定拡大と水準引き上げ、非正規労働者に関わる協議)
    金属産業に働く非正規労働者の賃金の底支えに波及する企業内最低賃金協定の拡大と水準の引き上げが図られている。また、非正規労働者の受け入れに当たっての労使協議の充実等の取り組みが進められている。


  2. 今後の闘争の進め方
    2010年闘争も最終局面を迎え、交渉継続中の組合は早期解決に向けて精力的に交渉を進めているが中堅中小労組の交渉も山場を越えたものと判断する。ついては、金属労協全体としての2010年闘争にかかわる諸機関を14日に開催する第6回中央闘争委員会をもって解散する。交渉継続中の組合については各産別の指導の下に闘争を推進することとする。
    なお、2010年闘争全体の取り組みの評価および諸課題などについて、「2010年闘争の評価と課題」として整理し、第49回定期大会に報告する。