金属労協第53回協議委員会 |
働くことを軸とする安心社会の構築へ
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ただ、これからはさまざまな潮流に翻弄されるだけではなく、労組として新たな潮流を作りだしていく積極性が期待されている。 2008年に始まった世界同時不況は、単なる景気循環によるものではなく、行き過ぎた市場原理主義・競争社会から「共生・共存」の社会への転換を画する分水嶺であった。 日本もいま、まさにそうした大きな構造転換に直面している。目下、喫緊の課題は雇用の維持・創出。従来の産業において雇用を下支えすると同時に、農業、環境、福祉といった新成長分野における雇用創出が期待されている。 さらに、労働人口が減少するなか、一人ひとりの労働の価値を高める必要がある。だれもが意欲をもって働けるよう、労働の尊厳を回復しなければならない 。ディーセント・ワーク(Decent Work)――これは世界のメッセージである。 連合は「働くことを軸とする安心社会」を理想に掲げている。すなわち、だれもが多様な形で働くことを通じて、自立・自己実現できる参画型社会である。これからも「連帯、公正、規律、育成、包摂」の5つをキーワードにその実現に取り組んでいきたい。
今年の闘争は大変厳しいものになる。みなさんの最大限の努力に期待したい。 |