モレックス・マレーシアは組合潰しを中止せよ
2022-02-21
【JCM記事要約】
|
2022年2月21日:マレーシアの電子労組EIEUNRは、モレックスの組合潰しを批判している。同社は組合員に団体交渉権を与えまいとしている。
2月7日にモレックス・マレーシアのペナン工場で行われた事業状況説明の際、モレックス・マレーシア経営陣は労働者に対し、電子産業従業員組合北部地域(EIEUNR)に賛成票を投じないよう警告した。
同労組によると、モレックス・マレーシア経営陣は、「EIEUNRに投票した場合はボーナスを支給されず、前途がなくなる」と労働者を脅した。
EIEUNRが組合つぶしに関して苦情を申し立てたあと、2月22日に予定されていた無記名投票は労使関係局によって一時中止された。
モハマド・ラジ・ビン・ラヒムEIEUNR会長は言う。
「モレックス・マレーシアは承認請求プロセスに不当に干渉している。私たちは、経営側がもたらした損害を緩和するために、EIEUNRと労使関係局が労働者向けに適切な状況説明を行うよう要求する」
マレーシアの労働法は使用者による組合組織化への干渉を禁止しているが、マレーシアの労働者は組合加入権の行使にあたってしばしば脅迫されている。
アトレ・ホイエ・インダストリオール・グローバルユニオン書記長は、モレックス最高経営責任者ジョー・ネリガンへの書簡で、労働者に対する脅迫をやめて結社の自由を尊重するよう強く促している。
「私たちはモレックスに、同社が自社の行動規範を通して、非差別原則と合法的雇用慣行(労働者の結社の自由の尊重を含む)にコミットしていることを思い出させたい」
電機・電子産業はマレーシアの重要な製造業部門で、輸出総額の35%を占め、約56万人の労働者を雇用している。
モレックスは、データ通信や医療・産業・自動車・家電用エレクトロニクスなど、各種産業向けの電子・電気・光ファイバー接続システムを製造する世界的メーカーである。全世界で4万5000人以上の従業員を雇用している。