アルセロール・ミッタル労組、会社側に労働者優先を要求
2023-11-30
2023年11月30日:11月16-17日にアルセロール・ミッタル・グローバル・ネットワーク会議が開催され、主要な議題として安全衛生、労働協約の弱体化、投資不足、社会的対話の縮小、不安定で危険な労働条件が取り上げられた。
この会合が開催される直前に、カザフスタンのコステンコ炭鉱で壊滅的な大火災が発生し、46人の労働者が死亡するという恐ろしい事故があった。これは孤立した事故ではなく、アルセロール・ミッタルによる労働安全衛生(OHS)基準の軽視と過小投資という、より範囲の広い傾向を反映している。
組合は、現在これらの死亡事故を調べているカザフスタンの独立調査委員会に参加することの必要性を強調した。
過去10年間に、世界中のアルセロール・ミッタル事業で307人の労働者が命を落としており、最も死亡者数が多いのはカザフスタンとウクライナ、南アフリカである。
同社が労働者の安全衛生よりも財務を優先する場合の多いアプローチを採用していることが強調された。この優先順位は、OHSへの投資や専念の紛れもない欠如と並んで、絶えず労働者を過度のリスクにさらしている。
ウクライナの組合は、アルセロール・ミッタルが労働協約の拡張を拒絶していることに不満を表明し、これは労働協約に対する脅迫の一種だと述べた。
メキシコ、カナダ、ブラジル、チェコ共和国、南アフリカの組合は、同社が社会的対話や組合との協議への意欲を欠いており、それが労使関係に負担をかけていることについて懸念を提起した。ブラジルと南アフリカの組合は、労働者が危険な労働条件と猛暑にさらされていることを強調した。
アルセロール・ミッタルに対し、金銭的目標よりも労働者の安全衛生を優先することを求める声が強い。安全インフラと効果的な社会的対話への相当な投資が緊急に求められている、と組合は述べた。
クリスティン・オリビエ・インダストリオール書記次長は言う。
「このたびの会合で、アルセロール・ミッタルで労働者が直面している厳しい現実と課題が明らかになった。私たちはグローバル・ユニオンとして、即時の大きな変化を求めて団結し、毅然とした態度を取る」
「アルセロール・ミッタルは私たちの要求を真摯に受け止め、安全対策の強化、労働者の福祉への正当な投資、組合との有意義な関わりの要求に積極的に対応しなければならない。同社は、これらの重大な問題を脇に追いやり続けるなら、強力かつ協調的な世界規模の対応に直面する覚悟をしておくべきだ」
「私たちは、すべての労働者の安全と権利が守られるようにするために積極的に行動することをいとわない。今こそ、アルセロール・ミッタルは労働者に本気で関わる姿勢を強め、それを示すべきだ」
インダストリオールは、アルセロール・ミッタル経営陣と会合を開き、安全対策の強化、組合との関与、グローバル安全意識向上キャンペーン案、今後の行動を戦略化して調整するための組合間の継続的対話について議論する予定である。
この会合には、アルゼンチン、ブラジル、ベルギー、フランス、イタリア、スペイン、ポーランド、ウクライナ、カザフスタン、フィジー、カナダ、スリナム、リベリア、ザンビア、南アフリカ、メキシコ、モロッコ、ルクセンブルクといった国々の37組合から80人が参加した。
写真:シャッターストック
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