南アフリカNUMSA、フォード・モーター社でスト後に勝利
2024-07-24
2024年7月24日:労働裁判所が南アフリカのフォード・モーター社に有利な判決を下し、プレトリアのシルバートン組立工場で3000人の自動車労働者によるストを禁止した際には、解雇の恐れがあった。
この敗訴にもかかわらず、組合員がストを主導した南アフリカ全国金属労組(NUMSA)は、職場復帰を求める交渉をうまくまとめて失業を回避した。
同労組は、労働者1人当たり2万ランド(1,089ドル)の一時金支給と、ストに参加した労働者に対する懲戒処分の禁止について、フォード経営陣と合意に達した。労働者は、その後7月12日に仕事を再開した。
インダストリオール加盟組織のNUMSAは、シルバートン工場の労働者5,500人のうち3,000人を組織化している。フォードによると、同社の事業はバリューチェーンで6万人を超える間接雇用を支え、現地で組み立てたピックアップトラックのフォード・レンジャーを50万台以上輸出している。
産業レポートによると、フォード本社が昨会計年度に250億ドル以上の利益を計上したあと、労働者はボーナスに加えて利益分配制を要求するためにストを決行した。NUMSAは、株主と経営陣だけがこの利益の恩恵を受けており、労働者には恩恵がないと主張した。同労組は、フォードには利益分配制を導入する余裕があると強調した。
しかし、6月11日に斡旋・調停・仲裁委員会(CCMA)に提訴したあともなお、組合は利益分配制についてフォード経営陣と合意に至らなかった。その後、7月4日に始まったストが労働裁判所によって禁止され、裁判所は、この集団的な職場闘争は法律の保護対象にならないとの裁定を下した。
NUMSAは経営側との合意を歓迎した。
「これは労働者にとって勝利だ。私たちは組合として、労働者が富を生み出しているのだから、労働者階級は創出された利益の恩恵にあずからなければならないと信じている。組合員が団結して要求していなかったら、この成果は達成できなかっただろう」とイルヴィン・ジムNUMSA書記長は述べた。
「利益分配制は、南アフリカの自動車労働者を生活費の上昇から保護するのに役立つ。NUMSAが労働者の利益のために闘い続け、労働者が家族を養い続けられるようにしていることを称賛する」とポール・フランス・ヌデソミン・インダストリオール・サハラ以南アフリカ地域事務所所長は述べた。
【原文記事URL】
https://www.industriall-union.org/numsa-wins-after-strike-at-ford-motor-company-in-south-africa