インダストリオール女性世界会議、割り当てと平等憲章を全会一致で採択
2015-09-23
2015年9月14~16日にウィーンで開かれたインダストリオール・グローバルユニオンの第1回女性世界会議に、すべての大陸から約300人の女性が集まり、母性保護から女性の代表、女性に対する暴力に至る多様な問題をめぐり討議した。
オーストラリアからジンバブエまですべての国々で、女性は鉱山や石油産業といった男性優位の部門で果敢に活動しており、職場で先駆者となっている。これらの職場はすべて、常に男性によって、男性のために作られてきた。女性は、これらの職に就くために闘っている。それでも依然、上司や同僚による暴力にさらされており、契約労働者の場合はなおさら厳しい状況に置かれている。暴力を根絶するための第一歩は、暴力が目に見えるようにすること、女性が沈黙を破ることである。
不安定雇用との闘いはインダストリオールの最も重要なキャンペーンの1つであり、女性に対する暴力を根絶し、女性労働者に母性保護を提供することが、このキャンペーンの重要部分である。妊娠女性は失職を恐れて妊娠を隠し、流産に至ることさえある。女性は長時間、時には1日10~12時間も働いているが、それでも生計を立てるのがやっとである。厳しすぎる生産性目標に女性はうんざりしている。生活賃金を得ることができれば生活の質が大幅に向上するだろう。
女性会議で採択された平等憲章には、これらをはじめとする関心事が盛り込まれていた。結論は討議と憲章を反映しており、以下のような内容である。
女性の健康:
●男女はそれぞれ異なる健康問題を抱えている。
●不安定雇用は女性の健康に影響を与えている。
●ストレスや健康への心理社会的影響にもっと注意する必要がある。
●HIV/エイズにさらに取り組む必要がある。
母性保護:
●母性保護に関するILO第183号条約の批准に取り組む。
●有給出産休暇、妊娠中の軽作業への異動、妊娠テストの禁止、雇用保護などの母性保護を労働協約に盛り込むために交渉する。
●社会が母性に対する責任を持たなければならない。
●父親が責任を持たなければならない。
●あらゆる種類の家族を考慮に入れる。
暴力:
●インダストリオールは常時、暴力反対キャンペーンを実施していく。
●ソーシャルメディアで暴力反対キャンペーンを展開する。
●暴力反対条項を取り決める。
●ネットワークで暴力の問題を取り上げる。
●11月25日の女性に対する暴力撤廃の国際デーを記念する。
持続可能性:
●新しい産業構造――現業労働と事務技術職の境界が曖昧になっている。
●フォーマル労働とインフォーマル労働の境界が曖昧になっている。
●男性優位の部門で女性に焦点を当てる。
●若者を組織化する。
●10月7日のディーセント・ワーク世界行動デーに結集する。
●女性に優しい公共政策を求めてキャンペーンを実施する。
●固定観念と闘う。
●生活賃金をめぐり、より質の高い生活のためにも交渉する。
●3月8日の国際女性デーを祝う。
●女性リーダーシップ機構を強化する。
会議参加者は上記の結論を持ち帰り、女性ならではのエネルギーと熱意によって目標を達成するだろう。