全米鉄鋼労組、公正な協約を求めて闘争
2015-09-17
米鉄鋼業で3万人を超える労働者が「今こそ公正な協約を!」というステッカーを付け、アルセロール・ミッタルとUSスチールの同僚との連帯を表明している。
アルセロール・ミッタルは9月12日に交渉を打ち切り、同じ日に発表されたUSW(全米鉄鋼労組)の声明によると、組合交渉担当者は「経営側はあらゆる段階で交渉を引き延ばそうとしていたため、驚きはしなかったが失望」した。
労働者代表はアルセロール・ミッタル経営陣に対し、現役・退職鉄鋼労働者のニーズを満たすと同時に、給付を維持して会社の費用・債務を数百万ドル節減する包括的な案を提示していた。
しかし、経営陣は誠実に交渉を続けるどころか、退室を決定した。会社側は休暇手当、医療給付、奨励金、疾病給付および災害補償に関して、大幅な経済的・非経済的譲歩を要求している。
全米鉄鋼労組(USW)によると、同労組は「経営側が提起した問題の多くに柔軟かつ創造的に取り組んできたが、経営陣は、多くの製鉄会社が破綻した1998~2002年の産業危機で同社の施設を救った『労働者の勤勉と献身』を忘れてしまったようである」と見解を表明した。
新協約の交渉は、旧協約が失効する9月1日の数カ月前の6月に始まった。
もう1つの巨大製鉄会社USスチールは今なお、新規採用者と既存労働者の連帯を弱体化させる二重構造制度の導入だけでなく、大幅削減も要求している。健康管理、労働安全、外部委託労働者の大規模な利用、利益分配の減額、給付削減が、会社側による大規模な攻撃の標的である。USW委員会は公正な協定の締結に向けて交渉を続けている。
フェルナンド・ロペス・インダストリオール・グローバルユニオン書記次長は言う。「インダストリオールは、人並みの生活、賃金および給付を求めて闘う加盟組織USWとすべての鉄鋼労働者に全面的な連帯支援を表明し、これからも交渉の経過を定期的に報告していく」