インダストリオール、中国で最初の自動車ワークショップを開催
2015-12-21
インダストリオール・グローバルユニオンは先月、中国で初めて自動車ワークショップを開催。この自動車部門会合は11月24~26日に上海と北京で開かれた。
ワークショップには、フォルクスワーゲン、BMW、ダイムラー、PSA、ルノー、ボルボ、ABボルボ、ホンダ、トヨタなどの自動車会社代表と、IGメタル(ドイツ)、IFメタル(スウェーデン)、ユニフォー(カナダ)、自動車総連(日本)の加盟組織代表が参加した。
参加者は寧波(上海近郊)のフォルクスワーゲン工場、ドイツ大使館、北京のダイムラー工場も訪れ、経営側代表だけでなくフォルクスワーゲン、BMW、ダイムラーの工会とも会談した。
ワークショップの目的は、工場レベルで中国の労働組合員との協力関係を築き、経験を交換し、中国の組合活動に関する知識を深めることである。
もう1つの重要な側面は、中国の自動車市場と、e-モビリティーや接続技術をめぐる最近の動向をよりよく理解することだった。
中国の自動車産業はヨーロッパや日本、アメリカとほぼ同水準にあるか、さらに進んでいると言ってもよい。中国政府はこの発展を強力に支援し、中国はこの分野で手ごわい競争相手になると予想される。
中国の中山大学のBoy Luthje教授が報告の中で中国の労使関係について説明し、労働基準と団体交渉、民主的な職場代表を産業再編成の重要要素としなければならないと強調した。
フォルクスワーゲン世界従業員代表委員会のフランク・パッタが、中国各地の現場およびそれらの代表機関との協力・調整モデルを提示した。
参加者はドイツ大使館で、中国の自動車市場の発展に関する見識を得た。成長は減速しているが、同時に中国ブランドは特に電気自動車の分野で外資系企業よりはるかに急速に成長している。
ABボルボやダイムラー、フォルクスワーゲン、BMWなど、さまざまな自動車会社のグローバル・ネットワークに、すでに中国人が参加している。
ヘルムート・レンゼ・インダストリオール自動車担当部長は言う。
「これらのワークショップにより、工場レベルで中国の同僚との協力・交流を長期的に発展させるうえで、さらに一歩前進した。新技術の出現で自動車業界が地殻変動に見舞われようとしているため、中国は重要なパートナーだ」