モロッコのクラウン工場で労働者が強制退去
2016-03-18
米国系多国籍パッケージング企業のクラウン・ホールディングは、モロッコ・アガディール工場の労働者に退去を命じた。
モロッコ労働組合(UMT)によると、警察は3月15日にアガディールの同社工場から労働者を強制的に退去させ始めた。労働者は3月2日からカサブランカとアガディールの両クラウン・パッケージ・マロック工場でストを実施している。
このストは、経営側が労働者代表との交渉・協議を経ずに一連の発表を行ったあとに開始された。
労働者が特に懸念している問題は、経営陣と有意義な対話が行われていないこと、事前交渉抜きで工場設備が撤去されたこと、2014年11月に締結された旧協約が適用されていないことである。
その他の懸念事項は、組合との事前協議なしで60人の解雇が発表されたこと、労働者が1日10時間を超えて働くよう圧力をかけられたこと、労働者が社会的給付を十分に受けられないことなどである。
ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は、フィラデルフィアのクラウン・ホールディング本社への書簡で労働者の要求を支持し、次のように述べている。「クラウン・パッケージ・マロックは、どうあってもモロッコ労働組合の正当な要求に対応しなければなりません。クラウンは組合と有意義な社会的対話を行い、結社の自由と団体交渉に対する労働者の基本的権利を尊重しなければなりません」