STマイクロエレクトロニクス労働者、会社側に将来に対する投資を要求
2016-05-25
5月25日のSTマイクロエレクトロニクス年次株主総会までの1週間に、フランス、イタリア、マレーシアの組合は、仕事量が増加しているにもかかわらず労働者がレイオフされている状況を受けて、同社の財務戦略に抗議している。
労働者は1週間を通して総会対策会合を開き、STマイクロエレクトロニクスが株主ではなく従業員を支援するために利益を利用するよう要求している。この一連の行動は、同社による労働者の大量解雇に世間の激しい非難が集まる中、5月25日にオランダのアムステルダムで開催される年次株主総会の数日前に集中的に実施されている。
5月23日にマレーシアの組合EIEUSRが「今年は無配」を要求し、フランスの組合代表団CGT-CFDTも、STマイクロエレクトロニクスの主要株主であるフランス政府に同じメッセージを盛り込んだ動議を提出、年次株主総会への出席を求めた。
労働者によると、STマイクロエレクトロニクス経営陣は株主と短期利益を重視するビジネスモデルを促進している。過去10年間に7,000人近くの雇用が削減され、電子メーカーとしての同社のランキングは急落している。
だが、同社の株主とCEOのカルロ・ボゾッティは、いつも決まって配当とボーナスを支払われている。同じ期間に、同社の株主は26億米ドルを超える配当を受け取り、CEOの報酬は250%増加してほぼ250万米ドルに達した。
CEOの報酬に対する一般の関心が高まり、報酬削減を目指して論議が戦わされ、労働法改革に国民が抗議する中で、このような誤った企業行動が実施されている。
STマイクロエレクトロニクス労働者は、耐乏を強いられている現状に強く抗議している。フランス、イタリア、モロッコ、マレーシアの労働者と組合は、同社の現指導部に対抗して積極的に連携し、イタリアでストを、モロッコで座り込みを、中国とフランスの現場でも他の形態の抗議行動を組織している。労働者は4月の公開書簡で、STマイクロエレクトロニクスは方針を変更して雇用削減を中止し、進出先のすべての国々で組合権を尊重しなければならないと主張した。