メキシコの組合指導者が政府に緊急対策を要求
2016-06-09
メキシコの組合指導者ナポレオン・ゴメスはメキシコ政府に対し、深刻な労働組合権の侵害を根絶するために直ちに行動を起こすよう求めている。
インダストリオール加盟組織ロス・ミネロスの会長であるゴメスは、5月30日から6月10日までスイス・ジュネーブで開催された第105回国際労働総会に出席した。メキシコ政府は、結社の自由に関するILO第87号条約の重大な違反の申し立てに答えるために、ILO総会の基準適用委員会(CAS)への出席を求められた。
メキシコ政府はILO総会に政労使代表70人から成る代表団を送り、このほど上院に提案された憲法改正と労働改革について誇らしげに説明した。しかし、代表団の中に民主的組合の代表は1人しかいなかった。
ナポレオン・ゴメスはインダストリオール・グローバルユニオンを代表して委員会で演説し、メキシコの保護協約を非難した。この協約は労働者の同意を得ないで、いや多くの場合は労働者に知らせずに、非民主的組合と企業が締結している。保護協約はメキシコの労働者に大きな損害をもたらしており、労働者は不公正な協約と貧困賃金から抜け出せない。
メキシコ政府は委員会に、2016年4月の労働法改革案で制度が変わると述べた。しかし、この労働改革案は、いつ議会で可決されるか、そもそも可決されるかどうか定かではない。しかも、すでに保護協約の対象となっている労働者にとってはほとんど役に立たない。ナポレオンは、ILOのCASと結社の自由委員会で係争中の事件すべてを解決するために労働改革は必要ない、と強調した。メキシコ政府は、広報発表だけでなく現実の世界でも、結社の自由の実施に取り組んでいることを証明する必要がある。
ゴメスはビデオ声明の中で、政府は労働組合に対する侵害を阻止するために、とにかく現行法を実施する必要があると説明している。下記で声明を閲覧:
英語(https://www.youtube.com/watch?v=gGZn_RxDTBE&feature=youtu.be)
スペイン語(https://www.youtube.com/watch?v=tl2Vxchd4Hc&feature=youtu.be)