フィンランド企業PKC、メキシコで判決を無視して労働者の復職を拒否
2016-07-14
「アルネセス・イ・アクセソリオスの労働者を全面的に支援する」とメキシコのインダストリオール加盟組織ロス・ミネロスは、フィンランド系エレクトロニクス企業PKCに解雇された労働者と連帯して発表した。
アレハンドロ・オヘダ・ラミレス、アナ・マリア・メンデス、ハビエル・ディアス、マリア・デラ・パス・カルビリョは2012年、ロス・ミネロスを支援したために、自動車産業用ケーブル・システムを生産するPKCで労働者の組織化を試みたことに対する報復として、他の118人の同僚とともに解雇された。メキシコシティーの連邦裁判所での長期に及ぶ法廷闘争と国際キャンペーンを経て、当局は労働者に有利な判決を下し、7月8日に復職の予定を組んだ。
その日、労働調停・仲裁委員会で法的事項に関する専門サービスの提供を担当する労働側弁護士と職業仲裁人が同社を訪れたが、会社側弁護士は姿を現さなかった。それどころか、身分を明かさない人物が労働者による工場への立ち入りを妨害した。
これはPKCによる違法行為であり、同社は判決を受け入れなかった。PKCは反組合的慣行と労働者の権利の侵害で知られ、同社の労働者は不安定な労働条件のもとで最低賃金と長時間労働に甘んじている。PKCは保護組合とも協力している。
ロス・ミネロスと同労組のナポレオン・ゴメス・ウルティア会長は労働者を支援し、PKCアルネセス・イ・アクセソリオスで団体交渉のために労働者を代表する権利を再度要求している。ロス・ミネロスは、労働者を代表する組合を決めるために数週間後に行われる選挙に勝てると予想している。
ロス・ミネロスは、先ごろハーキュリーズ鉱山の第265支部での選挙に勝ったことで自信を持っている。この結果により、ミネラ・デル・ノルテ社との団体交渉にあたって労働者を代表する組合としての立場が支持された。
一方、フィンランドのインダストリオール加盟組合3団体がPKCグループCEOのマッティ・フーティアイネンに書簡を送り、不当に解雇されたロス・ミネロスの労働者4人の復職を求めた。さらにPKCに対し、関連労働組合を支持するかしないかにかかわらず今度の選挙に干渉しないよう要求し、PKCが結社の自由に対する権利を尊重する旨フーティアイネンが公に発表することも要請した。
フェルナンド・ロペス・インダストリオール書記次長は、PKCの反組合的な違法行為について次のように述べている。
「フィンランドで企業が判決に従わなければどうなるだろうか。では、なぜフィンランド企業がメキシコで法を無視できるのか。インダストリオール・グローバルユニオンはロス・ミネロスが勝利を収めるまで闘いを支援する」