韓国の組合指導者に対する有罪判決に憤りを表明
2016-07-06
インダストリオール・グローバルユニオンは、7月4日にソウル中央地方裁判所が組合指導者ハン・サンギュンに5年の実刑判決を下したことに憤りを表明した。
韓国民主労総(KCTU)委員長のサンギュンは、昨年11月の大規模な人民集会など一連の反政府デモに関連する罪で起訴され、有罪判決を言い渡された。
ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は次のように述べた。「合法的な組合活動を実施したために迫害されているハン・サンギュンに下された、言語道断の判決に断固反対する。韓国では政府と大企業と裁判機構が共謀し、幅広く労働組合を迫害している。今回の判決は韓国における民主主義への打撃であり、平和的な集会の自由の大幅削減だ。私たちは国際労働運動とともに、ハン・サンギュンの即時釈放と彼に対するすべての起訴の取り下げを要求する」
サンギュンは、11月14日に数万人がソウルの街頭でデモを繰り広げ、朴槿恵大統領による労働改革案に抗議したあと、政府の標的にされた。デモに際して約2万人の警察官が配備され、デモ参加者に対して催涙ガスや放水銃が使用された。
集会後、サンギュンは曹渓寺に避難したが、結局12月10日に警察に自首した。
ハン・サンギュンは集会主催者の1人として、一部のデモ参加者による暴力行為の責任を問われた。
60団体を超えるインダストリオール加盟組織が判決に先立って朴大統領に書簡を送り、ハン・サンギュンに対する起訴に抗議した。今年3月、ケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長率いる労働組合指導者の国際代表団が韓国を訪れ、同国における組合闘争への支援を表明した。
この判決を受けてKCTUは、「民主主義、人権および労働者を踏みにじる判決として歴史に残るだろう」と語った。
ハン・サンギュンは判決後、次のように述べた。「同僚の方々が無罪だと信じてくれる限り、私は無罪だ。現政権による弾圧は、これまでよりもはるかに厳しく入念になっている。反撃の準備をしなければならない」
KCTUは今回の判決を不服として上訴する予定である。
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