タイの加盟組織、ILO提訴めぐり労働省と会談
2017-02-16
タイのインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織はバンコクで労働省と会談し、国際労働機関(ILO)への提訴で強調された懸念を再度表明した。
インダストリオール加盟組織は2月10日の会談を利用して政府に圧力をかけ、進行中の労働権侵害事件を解決するよう求めた。タイの組合は、プラチンブリ県の自動車部品サプライヤーで新たに登録された組合をめぐる労働争議も取り上げた。Y-TECタイランドは先ごろ、プラチンブリ自動車部品労組(2017年1月登録)の労働側交渉代表と創設メンバーを解雇した。
タイに加盟組織7団体を擁するインダストリオールは、2015年10月にILOに提訴し、同国政府が組合差別と不公正な労働法から労働者を保護していないことを指摘した。
タイの法律は労働人口3,900万人の約75%に結社の自由に対する権利と団体交渉権を与えていないため、この国の組合組織率は1.5%と東南アジア全体で最も低くなっている。
この提訴を検討したILO基準適用委員会はタイ王国政府に対し、「法律面でも実際面でも常に労働者が組合差別行為から効果的に保護され、この保護がすべての合法的な労働組合活動(労働者組織の設立に関連する活動を含む)を対象とするよう確保するために必要な措置を講じる」ことを要求している。
ILOはタイ政府がタイ労働法の改訂プロセスを迅速化できるよう技術支援を提供し、国内法と結社の自由および団体交渉の原則との整合性を取るとともに、訴状で提起された問題に適切に取り組ませようとしている。