インドの組合が同一労働同一賃金を要求
2017-03-01
インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織の勤労者労働組合会議(WPTUC)は2月23日、インドの中央労働組合とともにチェンナイで大集会を開き、不安定雇用に抗議するとともに同一労働同一賃金を要求した。
この大集会は、タミル・ナードゥ州の不安定雇用に反対して抗議し、共同キャンペーンを開始するために招集された。タミル・ナードゥ州全域から集まった大勢の労働者と組合代表をはじめ、約2,500人の代議員が参加した。
参加者の中には、インダストリオール執行委員でインド全国労働組合会議議長のG・サンジーバ・レディーと、下記中央労働組合の代表の姿もあった。
- インド労働者連盟
- 全インド労働組合会議
- インド労働組合センター
- 労働進歩連盟
- インド労働組合
- 全インド統一労働組合センター
- 復興労働戦線
P・チダンバラム元財務相やT・ハリパランタマン元判事などの要人が集会で演説した。
この会議では、常用労働者が減少し、さまざまな名称(臨時労働や派遣労働者、日給労働者、訓練工、見習工、非登録労働者、一時労働者、契約従業員、スマンガリ制度契約、外部委託など)で不安定労働者が利用されている現状を非難する決議が可決された。
これらの不安定労働者は通常、常用労働者と同等に働き、時には仕事量や労働時間が増えることもある。劣悪な賃金で働かされ、医療給付や年金給付、社会保障給付もない。
会議で発言した人たちは、勤務480日後に労働者を正規雇用化すること、臨時労働者の採用を従業員総数の10%に制限することが法律で定められているにもかかわらず、労働省は法の支配を実施する能力を失っているという懸念を表明した。模範的使用者とされている公共部門自体が同一労働同一賃金の支払いを拒否しており、民間部門の状況ははるかにひどい。
発言者たちは、先ごろインド最高裁判所がパンジャブ州ほか対ジャジット・シンほかの刑事控訴2013年第213号事件で、同一職種同一賃金の原則を支持し、次のように述べたことを強調した。
「同一労働のために雇用された従業員に対し、同じ義務および責任を果たす別の労働者よりも低い賃金を支払うことはできない。福祉国家において、これはとんでもないことである。そのような行為は屈辱的であるのみならず、人間の尊厳の基盤そのものに打撃を与える。……『同一労働同一賃金』の原則は明確かつ明白な権利を構成し、常用雇用であるか臨時雇用であるかを問わず、すべての従業員に与えられる」
この会議は州政府と中央政府に対し、憲法の条項、労働法および最高裁判決の即時実施を要求した。労働者・労働組合にも、党派の壁を超えて団結を構築するとともに、過酷な闘いを開始し、次のような要求を達成するためのキャンペーンに積極的に参加するよう訴えた。
- 最低賃金を1万8,000ルピーに増額
- 同一労働同一賃金
- 臨時労働者を全従業員の10%に制限
- 訓練工の雇用を規制する規定を実施