インダストリオール、PSAグループと新しいグローバル協定を締結
2017-03-08
インダストリオール・グローバルユニオンは3月7日、インダストリオール・ヨーロッパとともに、フランスの自動車会社PSAグループとのグローバル協定の2回目の更新を行った。
この協定はジュネーブの国際労働機関(ILO)本部で、ヴァルター・サンチェス・インダストリオール・グローバルユニオン書記長、リュック・トライアングル・インダストリオール・ヨーロッパ書記長、カルロス・タバレスPSAグループ取締役会長、ハビエル・シェロー同グループ人事担当取締役、デボラ・グリーンフィールドILO副事務局長の出席のもとに締結された。
協定は次の2部で構成されている。
- PSAグループの社会的責任方針に正式な枠組みを提供することにより、利害関係者を関与させてバリューチェーンに関する労働力要件を示し、基本的権利を確保できるようにする。
- 多様性と平等を尊重しつつ、才能・技能、生活の質および幸福を促進するグローバルな人事方針を実施する。
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール・グローバルユニオン書記長は次のように述べた。
「この協定は、これまで以上にPSAグループのグローバル・サプライチェーンで労働者の権利を保護し、グループにおける労働組合の重要な役割を認めている。PSAグループが拡大しようとしている今、これは特に重要だ。協定は、国内法が不十分である場合は国際労働基準を優先しており、基本的権利の尊重をPSAグループ・サプライヤーの選定における決定的要因としている」
加えて、この協定は同社の対話と社会的一体性において労働組合機関が極めて重要な役割を果たすことを確認している。PSAグループは会社を発展させていくために信頼関係と透明性を促進する。協定はそれに従って、グループ従業員代表委員会のグローバルな側面と、事業面・社会面の課題を世界中で共有するうえでの同委員会の役割を強化している。
ハビエル・シェローPSAグループ人事担当取締役は、この機会をとらえて次のように発表した。
「フランスで締結された『成長に向けた新たな弾み』協定の原動力に沿って、将来のグループ従業員代表機関とともに会社を強化していきたいという願望をグローバル・レベルまで高めたいと考えた。この協定は『プッシュ・トゥ・パス』戦略計画に定めるとおり、新たな弾みを勢いづけ、PSAグループを国際的に拡大させるだろう」
リュック・トライアングル・インダストリオール・ヨーロッパ書記長は次のように宣言した。
「このグローバル枠組み協定の更新によって、PSAは技能開発、労働者の雇用可能性、労働安全衛生の世界的な最低基準を確立し、一層の努力をしている。PSAを学習する企業に変え、すべての労働者に順応の機会を与えることは、デジタル化の課題と経済の脱炭素化への適切な対策だ。これらの意欲的な約束を労働者のために実現させるには、国内レベルで確固たる社会的対話と交渉を利用できるようにするしかない」
デボラ・グリーンフィールドILO政策担当副事務局長が以下のとおり述べた。
「ILOは、労働者の権利の尊重に対するPSAグループのコミットメントを強める本協定を歓迎する。この協定は、どうすれば社会的対話によってグローバルな文脈で労働条件にプラスの影響を及ぼせるかを示す好例だ」