広報ニュース

第74号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2017年12月28日)

ゼネラル・エレクトリック労組、国境を越えた協力と連帯を推進

2017-12-04

世界中のGE労組代表が集まり、会社側にグローバル組合ネットワークの承認と対話を要求する共同声明を採択した
(スイス・ジュネーブ)

 ゼネラル・エレクトリックで労働者を代表するオーストリア、ベルギー、カナダ、フィンランド、フランス、ドイツ、イタリア、ノルウェー、スペイン、イギリス、アメリカの労働組合が2017年11月29~30日にスイス・ジュネーブで会合を開き、ゼネラル・エレクトリック労働組合ネットワークの開発について議論した。

 組合代表は、米国系の巨大多国籍企業ゼネラル・エレクトリックで直面している共通の労働問題に関する経験を共有した。同社はエネルギーや石油・ガス、航空、医療、輸送、エネルギー関係、照明など、170カ国の多様な産業部門で活動し、直接雇用従業員は33万人を超えている。

 「GEは、基本的人権(国際労働機関の労働における基本的原則及び権利に関する宣言を含む)の尊重を促進し、基本的人権は責任を負う企業市民活動の重要部分だと考えている」と同社は公式に発表しており、常に世界屈指の有力企業として位置付けられている。

 しかし、組合代表が会合で報告したところによれば、経営陣は各国で労働者の権利に対する攻撃を強めており、従業員や進出先の地域社会との長期的な約束を軽視している。同社は、短期的な利益に特に集中していることで知られる投資家にも関与している。

 例えばヨーロッパでは、同社経営陣の近視眼的な戦略が労働者と社会に重大なリスクをもたらし、アルストムパワー買収時点の約束が軽視されている。北米では、経営側が生産施設の閉鎖・縮小を決定し、地域社会との社会協定を破った。ヨーロッパ(インダストリオール・ヨーロッパのプレスリリース「ゼネラル・エレクトリック:株主最優先、労働者は最後」を参照)とアメリカの組合は、労働者と地域社会の利益を守るために経営側に対して行動を起こしている。

 代議員は、同社が労働者の基本的権利(特に結社の自由と団体交渉権)を完全に実施し、世界中のすべての事業所を例外なく網羅すべきことに合意した。組合の考えでは、GE経営陣は公正かつ公平な社会的ビジネスモデルの達成を目的として、GE労働者を代表する組合と協力しなければならない。

 会合に出席した組合は、世界中のGE労組を団結させて労働者の集団的な力を強化し、会社側にグローバル組合ネットワークを承認して対話を行うよう要求するために、共同声明を採択した。

GE労働組合ネットワークは以下の行動を起こす。

1. 国境を越えた組合の協力と連帯を推進し、すべての職場で労働者の基本的権利を実施・監視するとともに、すべての労働者のために公正かつ公平な労働条件を達成する。

2. 世界・地域レベルで経営側との社会的対話メカニズムを構築し、ゼネラルエレクトリックで労働者の意見を考慮させる。

3. 同社の持続可能な雇用、社会的・経済的公正および民主的なグローバル・ガバナンスの保護・促進によって、グローバル・レベル交渉につながる建設的な労使関係を可能にし、不安定雇用の制限と公正な移行の原則を盛り込む。

« 前のニュース