トルコのポスコ・アッサンによる組合員80人の解雇を受け、グローバルな連帯が拡大
2017-12-06
ポスコ・アッサンがトルコ・コジャーエリーの鉄鋼工場で組合員80人を解雇し、韓国の金属労働者は連帯を表明した。
世界第5位の鉄鋼メーカーであるポスコは、労働組合に加入しようとするトルコの労働者に抵抗し続けており、インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織ビルレシク・メタル・イスに加わった労働者を解雇した。これまでに合計80人の組合員が解雇され、最近の解雇は同労組が、420人の労働者を代表する法的権利を付与する過半数証明書を労働省に申請したあとに行われた。
経営陣は、工場の生産現場で働く労働者に「会社側は組合を認めず、組合と会談しない」と伝え、労働者を威嚇しようとしている。
この韓国系企業には「組合禁止」方針がある。
キム・ホギュ韓国金属労組(KMWU)委員長は、ビルレシク・メタル・イス宛の連帯書簡で次のように書いている。
「韓国では、ポスコは無情な厳しい組合弾圧で非常に評判の悪い会社です。軍事独裁時代の1968年にポスコが創業して以来、無数の労働者が民主的組合を設立しようと努力してきましたが、同社は労働権と人権を踏みにじり、冷酷な資本主義帝国を築きました」
同委員長はトルコの労働者に闘いをやめないよう促し、次のように述べた。
「労働者が長年にわたってポスコ帝国の砦の壁を叩き続けた結果、ついに十分な裂け目が生じ、壁を突き破ろうとしています」
KMWUは同社で承認を求めて長く困難な闘いを展開している。「組合禁止」方針が原因で、何人かの不安定労働者を組織化することしかできず、直接雇用従業員の組合員は1人もいない。韓国のポスコ工場では、不安定下請労働者が従業員の過半数を占めている。この下請けを違法と判断し、労働者の正規雇用化を求める判決が出たにもかかわらずである。
KMWUは、ポスコが不安定労働者の雇用形態を正規雇用化し、従業員を脅して組合を脱退させようとするのをやめ、組織化されたばかりのポスコ下請労働者支部との労働協約を承認・締結し、組合加入の際に解雇された労働者を復職させるよう要求している。
浦項工場の下請労働者支部と光陽工場の組合員は、トルコの労働者に連帯メッセージを送り、工場前でデモを行った。
トルコではビルレシクの組合員が、工場前およびポスコとの合弁事業パートナーであるトルコ企業キバル・ホールディングの前でデモを実施した。同労組は韓国領事館前でもデモを行い、ポスコに労働者の権利の尊重を要求した。
キムKMWU委員長は連帯書簡を次のように締めくくっている。
「私たちが同僚たちに言いたいのはこういうことです。ポスコの無情な暴力的弾圧に屈しないでください。一つ一つの水滴は弱くても、水滴がまとまって洪水になれば壁を突き破ることができるのとちょうど同じように、個々の労働者は強くないかもしれませんが、団結して行動すれば私たちの力は打ち勝ちがたいほど強くなるのです。このことは会社側も分かっています」
「会社側が力と組合弾圧で対応してくる唯一の理由は、恐れているからです。労働者が団結して闘えば必ず勝利を収めると私は確信しています」
ケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長は次のように語った。
「韓国とトルコの加盟組織はポスコの『組合禁止』方針の結果を目の当たりにしている。彼らは同じ闘いに直面しており、ポスコに対峙するために団結している。インダストリオールは今後も彼らの行動を支援していく。力を合わせれば、この会社を交渉の場に引き込むことができる」