韓国の組合指導者ハン・サンギュンが釈放
2018-05-22
5月21日、ハン・サンギュン元韓国民主労総(KCTU)委員長が刑務所から釈放された。ハン氏は、朴槿恵前政権の腐敗に対する抗議に関連する罪で懲役5年の判決を受け、2年5カ月と12日間服役した。イ・ヨンジュ元KCTU書記長はまだ獄中にある。
ハン氏は、2015年11月に朴政権に反対する13万人の大規模動員の組織に加担したとして「暴力的抗議の先導」で冤罪を被り、5年の実刑判決を受けた。この大量動員は一連の大規模抗議のきっかけとなり、ろうそくデモ運動に発展、1年後の2016年11月12日には100万人によるデモが行われ、インダストリオールを代表してヴァルター・サンチェス書記長が参加した。この動員は朴大統領の弾劾と追放、投獄につながった。
インダストリオール指導部は何回か獄中のハン氏を訪問し、連帯のコミットメントを再確認した。ハン氏は刑務所の外で母親とKTCUの仲間に暖かく歓迎された。世界中から花や支援メッセージが届き、インダストリオールからの書簡が読み上げられた。
キム・ホギュKMWU委員長が国際労働運動による連帯に感謝し、次のように述べた。
「皆様方に心から感謝申し上げる。連帯行動・訪問を通じてハンの事件に国際社会の目を向けさせ、世界中の人々が投獄された組合指導者を忘れていないことを韓国政府に思い出させてくれた」
「皆さんがハンにスポットライトを当ててくれたおかげで、世界中の多くの人々が、韓国で組合指導者に選出されるというのはどういうことかを知った。獄中の身にとって連帯の表明は極めて大きな励みになる。しかし韓国では、ハン以外にまだ多くの政治犯が投獄されている」
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール・グローバルユニオン書記長は、2009年にハン氏とともに双竜に対して行動を起こしたことを思い出し、KCTUに次のメッセージを送った。
「私たちには長い共闘の歴史がある。イ氏はじめ労働組合員全員が釈放されるまで闘い続ける」
「反組合的な朴槿恵政権を倒すために韓国の人々を代表して私たちが結集した連帯は、全員が釈放されるまで続く」
ハン氏はインダストリオールに加盟している韓国金属労組(KMWU)の組合員である。元々は自動車労働者で、2009年の全世界的危機の際に双竜自動車で実施された大規模なストを、のちに大量解雇と不安定雇用に反対する運動も主導した。
その後、KCTU委員長に選出された。社会的勢力との連合を構築し、朴政権が大企業と共謀して導入した退行的な労働法に反対する大規模な闘いを先導したり、民主活動の場の閉鎖に抵抗したりした。文新政権は「キャンドルライト政府」を自称し、労働運動を尊重すると約束しているが、KTCUは依然、イ氏や他の労働組合員・政治犯がまだ獄中にいることを懸念している。
国際労働組合運動は80万人のKTCU組合員とともに、ハン氏が自ら引き起こしたキャンドルライト運動によって変化した世界に戻ってきたことを暖かく歓迎している。