メキシコの自動車部門で新しい民主的労働団体を設立へ
2018-07-25
メキシコで2万5,000人以上の労働者を代表する10組織が7月13日、近く自動車部門で民主・独立労連を設立すると発表した。彼らの望みは、メキシコで労働・産業政策の形成に参加することである。
この新しい団体は自動車、自動車部品、物流、ゴムおよび航空宇宙産業の労働者を代表する10組織で構成される。新団体の目的は、尊厳をもって労働者を代表し、労働者の権利を擁護できる真の労働組合を労働者が自分たちで選び、自由に加入する権利を享受できるようにすることである。
7月1日にメキシコ大統領に選出されたアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドールは選挙運動中、すべての労働組合の自主性を尊重すること、政府が労働組合民主主義と労働者の権利の促進に取り組むことを誓約した。
これは労働組合に、この新しい民主的労連が政府との真の社会的対話をもたらす希望を与えている。メキシコでインダストリオールのコーディネーターを務めるホセ・ルイス・ロドリゲス・サラサールは次のように述べた。
「メキシコの市民社会は、政府の全レベルに存在する腐敗と刑事免責の拒否を表明している。新政権の選出によって、この国の社会・政治・経済分野に変化を引き起こすチャンスが生まれている。今こそ団結してこの新しい企てを支援し、労働の世界を変革することが私たちメキシコの労働者の義務だ」
メンバーたちは、労働者階級のために新大統領および労働当局と協力し、「保護協約」などの有害な慣行と闘うことを誓約した。
メキシコの労働協約の主流となっている「保護協約」は基本的に、腐敗した企業内組合と使用者、政府当局の間で取り決められた協約である。その目的は、労働者の利益に反する搾取的な労働条件を維持することである。
「全国レベルで作成された新しいシナリオをうまく利用し、労働者の真の利益を代表する新しい形態の労働組織を提案すれば、使用者の利益だけを保護する恥ずべき団体交渉の茶番に終止符を打つ手段を生み出すことになる」とロドリゲスは付け加えた。
このたびプエブラ州で作業部会が設置され、新団体が登録して活動できるようにする法律文書の作成を委ねられた。新団体はメキシコの労働・産業政策に関するすべての意思決定において、より大きな役割を果たそうと努める。この団体は、新たに選出されたメキシコ大統領が2018年12月に就任して初めてNAFTA交渉が実施されるだろうと考えているため、北米自由貿易協定(NAFTA)をめぐる議論でも積極的な役割を果たせるようにしたいと希望している。
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は次のように意見を述べた。
「新しいメキシコ民主・独立労連の設立決定を歓迎する。インダストリオール・グローバルユニオンは当初からこのイニシアティブを支持しており、保護協約に対抗して労働者全員の結社の自由を守るための闘いを引き続き全面的に支援していく」
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