フィリピンで出産休暇延長が法制化
2019-02-26
インダストリオール加盟組合が6年以上にわたって熱心なキャンペーンとロビー活動を実施した結果、フィリピンの女性労働者は、新法が実施されれば有給出産休暇延長の恩恵を受けることになった。
2月21日にフィリピン大統領が上院の出産休暇延長法案を最終的に承認し、女性労働者と組合は祝賀ムードに包まれている。
新しい法律により、インフォーマル経済で働く者も含めて官民両部門の女性労働者の有給出産休暇が、現行の正常分娩60日、帝王切開78日から、既婚・未婚や子どもの嫡出性にかかわらず105日に延長される。新法は子どもの父親に最大7日の休暇を割り当てられるようにしている。
「この法律は、インダストリオール・フィリピンの男女指導者が、同盟している組合や議員、女性の権利の擁護者をはじめとする支持者とともに努力した結果達成された」とエバ・アルコス合同労組(ALU)全国副会長・インダストリオール女性共同議長は言う。
「母子の健康にとって非常に望ましいだけでなく、雇用を保護し、産休中の働く女性の収入も確保する法律だ」
平均・標準月給との賃金格差や、出産手当の全額支給についても定めている。従業員数10人未満の零細企業や小売・サービス事業所などは例外で、年1回必要書類を提出すれば適用免除となる。
法律違反の場合は、罰金2万~20万フィリピン・ペソ(385~3,850米ドル)、懲役6~12年に処せられる。
インダストリオール・フィリピン女性委員会(IPWC)のスザンヌ・デジョン議長は言う。
「この新しい法律は女性労働者とその健康を保護する。フィリピンの労働者全員にとって大勝利だ」
Pinagisang Tinig at Lakas ng Anakpawis(PIGLAS)のアスンシオン・ビノス元IPWC議長は言う。
「拡大出産休暇法は物事が改善し得ることを示している。この大きな成果の達成には、加盟組織の懸命な努力と連帯が必要だった。この成功は将来、もっと多くの女性の勝利を促すことだろう」