アメリカの機関車労働者、合併後に労働協約を守るためにスト決行
2019-03-02
GE工場の売却を受けて、米ペンシルベニア州エリーの全米電機労組(UE)組合員1,700人が労働協約を守るためにスト中である。
ゼネラル・エレクトリック子会社のGEトランスポーテーションが2月25日、ワブテックに売却された。同労組は新しい所有者に、新協約を交渉できるようになるまで現行労働協約を尊重するよう求めている。
ピッツバーグを拠点に50カ国で活動する多国籍鉄道装置メーカーのワブテックは、強制残業や初任給の最大38%カットといった新しい条件を課している。ワブテックは、労働者の最大20%を低賃金の臨時労働者と入れ替えることも計画している。
同社は鉄道、海洋、鉱業、掘削および発電産業向けに輸送機器、特に機関車を製造している。この工場でストが行われたのは1969年以来のことである。現在およそ2万3,000両の機関車が稼働しており、その7割が長期サービス契約の対象となっている。ワブテックは、機関車の速度や切り換えなどを制御するための新しいデジタル技術の開発計画を立てている。
エリー工場の生産労働者はUE第506支部が組織化しており、UE第618支部がホワイトカラー従業員を代表している。UEはインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織である。
「同社が数十年来の労働条件の継続に同意しようとしなかったことに、私たちは深く落胆している。会社側の拒絶によって、私たちは組合員と子どもたちの未来を守るためにストを決行するしかなくなった」とスコット・スロースンUE第506支部長は述べた。
地域社会や他の組合支部、さらには世界中から、労働者に連帯支援が寄せられている。米大統領候補のバーニー・サンダースも支援メッセージを送った。
「エリー湖の友人や隣人、地域社会からドッと支援が寄せられていることに感謝している」とカーリーン・トーランスUE第618支部長は述べた。
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール・グローバルユニオン書記長とリュック・トライアングル・インダストリオール・ヨーロッパ書記長は、レイモンド・ベトラー・ワブテックCEO宛の書簡で次のように書いている。
「ワブテックとGEトランスポーテーションとの合併に乗じて、UEの同志が過去数十年に及ぶ苦闘の末に勝ち取った成果を取り上げようとしてはならない。機関車製造に関する彼らの技能と経験は誰にも劣らず、それ相応に報酬を支払うべきだ」
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