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第95号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2019年9月30日)

ハーランド・アンド・ウルフ造船所の占拠開始から5週間、支援が拡大

2019-09-04

ハーランド・アンド・ウルフの労働者は5週間前からベルファスト造船所を占拠し、造船所の救済を要求している。

タイタニック号を造ったハーランド・アンド・ウルフ造船所は8月6日に管財人の管理下に入り、資金難のノルウェーの親会社ドルフィン・ドリリングの買い手が見つからなければ、120人を超える雇用が失われる可能性がある。

労働者は7月30日から造船所を占拠し、投機家や資産剥奪者による乗っ取りを防ごうとしている。労働者は管財人による現場への立ち入りを妨害した。職場委員のジョー・パスモアが説明する。
「労働者の利益を深く心にかけず、造船所を乗っ取ろうとする連中を受け入れるつもりはない。この造船所を動かしているのは私たちであり、誰を受け入れるかは私たちが決める」

現場の労働者を代表しているインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織のGMBとユナイトは、英国政府に造船所の国有化か救済計画を求めており、「労働者は政府よりはるかに深くこの造船所に対する献身を示している」と述べている。

英国政府が介入を拒否したことは、スコットランド政府が作った先例(8月にポートグラスゴーのファーガソン造船所を国有化)とまったく対照的である。ファーガソン・マリンの労働者が造船所を訪問し、支援を表明した。

スコットランド政府によって国有化されたファーガソン・マリンの労働者が支援を表明

運動家たちは、この造船所は再生可能エネルギー部門向けの設備を生産しており、グリーン・ニューディール政策の一環として保護すべきだと主張している。

労働者は地域社会ならびに全世界から支持を集めている。8月23日に造船所で集会が開かれ、全国の労働組合指導者が演説した。

この強力な支援を受けて、この造船所を継続企業として買い取りたいと考える候補者から真剣な申し入れが何件か寄せられている。

ユナイトのスーザン・フィッツジェラルドは次のように語った。
「現場を訪れて見て回っている入札者は、ただ買収しようとするだけではなく、付加価値の高い雇用がますます増えていく活気ある未来も約束してくれる」
「この造船所はほんの何週間か前には閉鎖を宣告されていたが、今では購入希望者が競って入札している」

松崎寛インダストリオール造船・船舶解撤部門担当部長はこう述べた。
「労働者たちの勇気と決意は感動的であり、この造船所に生命があることを示しており、世界中から支援が寄せられている。真剣な買い手が見つかり、造船所の未来が確保されるまで、自分たちの暮らしを守ろうとしている労働者を引き続き支援していく」

こうした中で組合は、造船所再開まで契約と雇用条件を守る一時解雇を交渉している。

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