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第95号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2019年9月30日)

バングラデシュの船舶解撤産業で打ち続く死亡事故

2019-09-04

バングラデシュの船舶解撤産業で悲惨な安全記録が続いており、8月31日にシタクンダのジリ・スベダール船舶解撤場でまた事故が発生、労働者2人が死亡し、13人が負傷した。

悲劇が起こったのは午後5時45分ごろで、重い金属ケーブルが落下し、CSLバージニア号を解体していた労働者を直撃した。亡くなったのはアミナル・イスラム(50)とトゥシャール・チャクマ(25)であることが確認された。負傷者はチッタゴン市の病院に入院した。事故発生時、この解撤場では少なくとも55人の労働者が働いていた。事故はシタクンダ警察署に届け出られた。

2019年7月31日、シタクンダで最も古い船舶解撤場の1つであるマック・コーポレーションのMTアトラス号で事故が発生し、労働者3人が死亡、6人が負傷した。使用者は適切な安全手順に従わずに、労働者に船の燃料タンクを廃棄させた。そのため有毒ガスが漏出し、労働者が死に至ったのである。同じ日に北ショナイチョリのガマリルトルにあるナジア再圧延工場でも、ユーセフ(45)という労働者が鉄片に直撃されて亡くなった。

7月23日にはシタクンダのカビール・スチール船舶解撤場で、労働者のシャヒダル・イスラム(30)が船の上部から空タンクの中に落下して死亡している。

公表資料によると、バングラデシュの船舶解撤産業では2019年に入ってから少なくとも14人の労働者が死亡した。2019年5月にインダストリオールが発表した最近のニュース記事は、今年1月以降の事故の詳細を明らかにしている。

松崎寛インダストリオール船舶解撤担当部長は言う。
「バングラデシュの船舶解撤産業で死亡事故が続発している状況を強く非難する。これらの事故は、政府の監督不足と使用者の怠慢で労働者が命を落し続けていることを示している。バングラデシュ政府は、2018年のバングラデシュ・シップリサイクル法を実施し、船舶の安全かつ環境上適正な再生利用のための香港国際条約を批准するために、直ちに行動しなければならない」

アプールヴァ・カイワール・インダストリオール南アジア地域事務所所長は言う。
「一連の事故のほとんどすべてが絶対に回避可能であることは明らかだ。政府と船舶解撤使用者がだらしないせいで労働者が次々に死んでいる。バングラデシュ政府は船舶解撤場の安全性を高めるために一層の努力をすべきだ」

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