マレーシアでILO第87号条約の批准を要求
2019-09-16
マレーシアのインダストリオール加盟組織は他の現地組合とともに、結社の自由と団結権に関するILO第87号条約の即時批准を政府に要求している。
組合によると、新政権は結社の自由の原則に違反している制約的条項の撤廃によって労働組合法(1959年)と労使関係法(1967年)の改革を進めているため、間もなく国内法が同条約に従う予定であり、政府による条約の批准を妨げる障害は何もない。
「マレーシアの組合運動は政府に条約の批准を要請しており、マレーシア労働組合会議(MTUC)の歴代指導部は批准を求めて精力的に運動してきた。組合が批准を支持していないという主張は間違いであり、10年の猶予期間の要求は意味をなさない」とインダストリオール加盟組織である全国輸送機器・関連産業労組(NUTEAIW)書記長で労働法改革連合(LLRC)共同議長のゴパール・クリシュナムは、9月8日の結社の自由に関するLLRCシンポジウムでの記者会見で述べた。この会合には約100人の全国組合指導者と労働者組織代表が出席した。
「第87号条約は職場で労働組合の乱立を助長し、マレーシアの労働者の分裂を悪化させるという誤解がある。しかし実際には、この条約は政府・使用者から干渉されずに組織化する労働者の権利を保護するうえで役立つ。効果的な民主的組合は間違いなく労働者全員から支持される」とゴパールは付け加えた。
「第87号条約が実施されればマレーシアの労働者は企業別組合よりも産業別組合への加入を選ぶ、と私たちは考えている。産業別交渉のほうが労働者の利益と一般の福祉を保護する効果が大きいからだ」
LLRCは2018年、マレーシア初の連邦レベルの政権交代後に創設された。労働組合・NGO58団体から成る連合であり、以前はディーセント・ワーク作業部会と呼ばれていた。この連合は、雇用法・労働組合法・労使関係法の改革に関する組合幹部との協議会合を開いている。