インドの自動車労組がテクノロジー変革の準備
2019-09-18
インドおよび国外の自動車労組代表が9月14~15日にチェンナイで2日間のワークショップを開催、この部門のテクノロジー変革を評価し、労働組合の対応を共有した。
ワークショップ参加者は、労働組合は生産プロセスにおける複雑かつ急速な技術変化と、この変化が雇用保障、労働者の権利および福祉に及ぼす影響を積極的に理解しなければならないと強調した。
ゲオルク・ロイテルト・インダストリオール自動車・航空宇宙産業担当部長が次のように述べた。
「だれも置き去りにされず、今日の労働者が明日の労働者でもあるようにすることは、使用者、政府および労働組合の社会的責任だ。労働者の技能格差を評価し、あらゆる従業員の訓練ニーズを満たさなければならない。訓練・再訓練に十分な資源を充当すべきだ」
「自動車労組は、そのようなニーズを団体交渉プロセスで取り上げ、進歩的な労使関係の構築に貢献しつつ、この変化を労働者に有利な方向に動かすべきだ。労働者は意見を通すために団結する必要がある。組合はプランを立てるとともに、私たちの未来を確保するために組織化する必要がある」
インドの自動車労組は、インダストリオールが先ごろルノー・グループと締結した労働生活の質に関する革新的な協約を利用することができる。この協約は多くの点で、仕事の世界で新たな問題の解決策を見つけるために社会的対話を利用する枠組みを提供してくれる、とゲオルクは付け加えた。
国際労働組合代表が、フォルクスワーゲンやフォードといった企業の社会的対話プロセスと持続可能な組合機構の大要を説明した。自動車総連とIGメタルも、自国での活動状況を共有した。
アプールヴァ・カイワール・インダストリオール南アジア地域事務所所長は言う。
「インド全国で自動車生産販売が減少しているため、数千人の自動車労働者の雇用が失われている現況を私たちは深刻に懸念している。最も大きな被害を受けているのは契約労働者だ。インドの自動車労組は、組合の力と団体交渉プロセスを強化するために持続可能な組合機構を確立し、テクノロジー変革が突きつける課題を克服するとともに、すべての労働者の利益を守らなければならない」
インドの自動車労組代表は以下のとおり決議した。すなわち、女性と不安定労働者を含むより多くの労働者を組合に加入させること、契約労働者を正規雇用化するために対策を講じること、技術変化とその影響に対する認識を促すこと、団体交渉を促進すること、自動車労組間ネットワークの制度化によって組合の力を強化することである。
会合参加者には、アショク・レイランド、BMW、ダイムラー、フォード、ゼネラル・モーターズ、現代、マヒンドラ、メルセデスベンツ、シュコダ、タタ・モーターズ、フォルクスワーゲン、ボルボのインドの組合代表が含まれていた。