広報ニュース

第95号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2019年9月30日)

南アフリカの組合が賃金協約を締結

2019-09-18

インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織の南アフリカ全国金属労組(NUMSA)は、数カ月に及ぶ交渉の末、自動車部門の使用者であるBMW、メルセデスベンツ、フォード、いすゞ、日産、トヨタおよびフォルクスワーゲンを代表する自動車製造業使用者組織(AMEO)と労働協約を締結した。

2022年に失効する9月12日締結の3カ年賃金協約に従って、この部門の労働者は2019年に9%、その後は毎年7%賃金が増える。この賃上げは年1回インフレ調整も行われ、通勤手当は1,540ランドから2,500ランド(105米ドルから171米ドル)に増額される。

協定には、そのほかにも家族責任休暇や一時解雇の場合の支払いといった給付が盛り込まれている。交渉単位の労働者には7,500ランド(510米ドル)の1回限りの給与金が支払われる。さらに、労使協議によって医療扶助と技能等級に関する案を仕上げる予定である。

イルヴィン・ジムNUMSA書記長は言う。
「組合の交渉チームは交渉をここまで進めるためにたゆまぬ努力をしてくれた。その大変な努力に感謝している」

ゲオルク・ロイテルト・インダストリオール自動車担当部長は言う。
「私たちはNUMSAとAMEOが締結した労働協約を称賛する。この協約は南アフリカ共和国の自動車部門で継続的に労働条件を改善していく内容となっているからだ。自動車部門はインダストリー4.0を受け入れているので、私たちは労働者に利益を与えている技能開発イニシアティブも称賛する」

自動車部門は南アフリカ最大の製造業部門として製造のほぼ30%に貢献し、年間60万台以上の車両を生産しており、南ア経済にとって重要である。この部門は国内総生産の約6.8%に寄与しており、さらにバリューチェーンで10万人以上の労働者を雇用、技能開発や技術・革新、海外直接投資にも貢献している。

南アフリカ共和国の自動車部門には、自動車と部品の製造、流通、整備点検および保守が含まれる。2020年に南アフリカ自動車マスタープランに取って代わられる予定の自動車生産開発プログラム(2013年)は、OEMを支援しており、輸出市場向け生産の重視を目指している。このプログラムは現在37%の南アフリカ製自動車の現地調達率を高めるために、OEMに税金還付などの助成金を与えている。

« 前のニュース  次のニュース »