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第95号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2019年9月30日)

米ゼネラル・モーターズで5万人近いUAW労働者がスト

2019-09-18

アメリカの自動車部門で過去10年以上ぶりの大規模なストが発生、全米50カ所を超えるゼネラル・モーターズ工場で5万人近いUAW組合員が作業を停止している。

インダストリオール・グローバルユニオンに加盟している全米自動車労組(UAW)の地方組合幹部約200人は、この巨大自動車会社との現行労働協約が9月14日土曜日に失効したあと、スト決行に全会一致で合意した。

労働者はGMに対し、同社のUAW組合員が健全かつ有益な産業を生み出すために行った貢献と払った犠牲の承認を求めている。

「私たちはGMのUAW組合員に、組合員と彼らの未来を擁護すると伝えた」とゲーリー・ジョーンズUAW会長は述べた。

UAW組合員の要求は以下のとおり。

・適正賃金
・手ごろなコストの医療
・利益分配
・雇用保障
・臨時労働者が常用雇用に就くための明確な経路

「私たちはゼネラル・モーターズが労働者を最も必要としたときに同社を守った。私たちは今、組合員と家族、私たちが働き生活している地域社会のために団結・連帯している」とテリー・ディッテスUAW副会長は述べた。

適正賃金と利益分配を要求するGMのUAW組合員
写真:UAW/フェイスブック

2008年、米財務省は総額495億米ドルもの資金を投じてGMを救済し、UAW労働者は米国有数の自動車メーカーの経営を存続させるために大幅な譲歩を受け入れた。GMは過去3年間に北米で350億米ドルを超える利益を上げており、労働者は適正賃金と利益分配を求めている。

同時に、メアリー・バーラGM CEOの2018年の報酬は2,187万米ドルに上り、この金額はGM労働者の平均賃金の281倍である。

同じくインダストリオール加盟組織の全米運輸労組によると、組合員1,000人がUAWと連帯し、全国の販売代理店へのGM製品の輸送を控える予定である。これはGMの流通能力に甚大な影響を与える。

ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は、UAWのゲーリー・ジョーンズ会長とテリー・ディッテス副会長への書簡で次のように述べている。
「貴組合の要求憲章は、GMの経済的成功の正当な分け前と雇用保障、不安定労働者の削減を求めています。これについて、私は世界中の労働運動全体による支援をお約束できます。不安定性と不安定雇用は私たちの地域社会を破壊します。この闘いは私たちの闘いでもあります。私たちは皆さんと協力し合い抵抗します」

このストと並行して、やはりインダストリオール加盟組織である韓国金属労組(KMWU)の組合員1万400人が、GMに対するストの2週間目に入っている。カナダやブラジルなどの他のインダストリオール加盟組織も、各国のGM労働者を守るために大胆な行動を取っている。

インダストリオールは加盟組織に対し、GMのUAW組合員との連帯を表明するために、UAWのゲーリー・ジョーンズ会長とテリー・ディッテス副会長に書簡を送り、マーク・リバーディ(mliburdi@uaw.net)とクリスティン・ピーター(kpeter@uaw.net)に写しを送付するよう呼びかけている。

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