イタリアの金属労働者、重要性の低い生産の停止を求めてスト
2020-03-27
最新情報:CGIL、CISLおよびUILは政府との交渉で、3月25日付の新しい命令により、今回の衛生危機の間に実施できる「不可欠な生産活動」の定義の修正を確保した。今回の命令は3月22日付の命令に取って代わるもので、許可される生産活動を削減している。新しい命令は出勤者数を減らし、それによって労働者の安全衛生保護を改善する内容であり、労働組合は満足している。
イタリア北部でCOVID-19の影響が最も大きいロンバルディア州で3月25日、イタリアの組合FIOM、FIMおよびUILMが 8時間のゼネストを指示し、多数の金属労働者が参加した。現地組合の報告によると、この地域のすべての州でスト参加率は実に60〜90%にも上った。
参加率がこれほど高かった理由の1つは、スマートワーキングや労働時間の中断・短縮、組合の要求で導入されたその他の手続きが、すでに実施されていたことである。
この高い参加率は、不要不急の生産活動すべての閉鎖を求めるロンバルディア州ならびに全国レベルの組合の要請への支持を示してもいる。
組合側がスト実施を決定したのは、使用者団体コンフィンドゥストリアの圧力により、パンデミックにもかかわらず多数の企業に生産継続を許可した政府を説得するためである。
FIOM、FIMおよびUILMによると、現在、何が必要不可欠なサービスとみなされるかについて解釈の余地があるため、多くの企業が活動を継続している。
現下のコロナウイルス拡大を踏まえて、組合は次のように宣言した。
「活動を許可された企業が多すぎ、重要性、必要性が疑わしい部門も含まれている」
活動が継続していた一例は、ヘアドライヤーや掃除機のモーターの製造工場である。
FIOM、FIMおよびUILMは共同声明でストライキの結果に触れ、以下のように述べた。
「金属労働者の動員は、全国総連合(CGIL、CISL、UIL)の対政府イニシアティブを支持する行動だった。政府は、必要不可欠であるために継続できる活動のリストの見直しに応じている。この間にCGIL、CISL、UILと政府との交流が再開された。私たちは、このストライキを通じて、期待され要求される結果に至ることも願っている。生産活動を約10日間停止すれば、人と人との接触の可能性が低くなり、それによって感染の可能性も低くなる。これは人々の健康のみならず、崩壊のリスクから守らなければならない医療制度にとっても有益である」
組合側は「職場復帰を余儀なくされたすべての人が、健康を十分に尊重して安全に活動できるようにする。すでに示されたように、私たちは躊躇なく、衛生要件と安全対策を遵守しない活動を阻止する」。
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は、連帯メッセージの中で次のように述べた。
「インダストリオール・グローバルユニオンはイタリア政府に対し、必要不可欠なサービスを提供したり、重要な製造業で働いたりしているために、このパンデミックの間も勤務を続けているすべての労働者の安全衛生を守るよう求める。さらにインダストリオールは、3月12日のグローバル・ユニオン評議会の声明に沿って、工場の安全確保あるいは職場の完全閉鎖を要求している」