カンボジアでILO第190号および第183号条約に関するオンライン・キャンペーン
2020-05-20
インダストリオール東南アジア事務所とカンボジアの加盟組織はオンライン・キャンペーンで協力し、暴力とハラスメントに関するILO第190号条約と母性保護に関する183号条約についての認識を高めている。
昨年6月にILO第190号条約が採択されてから、インダストリオール東南アジア事務所は、域内の加盟組織向けに多言語でリーフレットやポスターを作成してきた。
アニー・アドビエント・インダストリオール地域事務所所長は言う。
「パンデミックで労働組合員の動きが大幅に制限され、条約に対する認識を促す能力も抑えられている。だから、第190号条約と第183号条約の批准キャンペーンを継続するために、創造的な方法を見つけなければならない」
「人々は屋外での活動を減らし、コミュニケーションはオンライン・プラットフォームに集中している。そのため、ソーシャルメディアでのメッセージ共有は非常に効果的だ」
カンボジア政府は、女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する国連条約(CEDAW)の批准によって女性の権利へのコミットメントを表明しているが、現在の母性保護は国際基準を下回っている。現在、女性労働者には賃金半額支給で90日の出産休暇を取得する権利がある。
アニー・アドビエント所長は、14週間の出産休暇の実現に向けて第183号条約を批准することが重要だと言う。
「女性労働者は出産休暇中に賃金全額を受け取らなければならない。第183号条約は、出産手当は女性と子どもが健康を維持し、十分な生活水準を享受するよう確保しなければならないと定めている。全国最低賃金の50%という現行水準(月190米ドル)は、母子にとって十分な金額ではない」