東南アジアの組合、オンラインで労働者の権利を擁護
2020-05-12
社会距離戦略とロックダウンが実施される中、東南アジアの組合はオンライン・プラットフォームを利用し、雇用不安に対する労働者の懸念に対処して権利を擁護しようとしている。
組合指導者はオンライン通信プラットフォームを使って、労働者の権利が国内労働法でどのように保護されているかを説明したり、COVID-19政策対応について議論したりしている。電話で使用者と交渉し、賃金カットを避けようとしている例もある。
ミャンマーでは、政府が全国的なロックダウンを実施しているわけではないが、ミャンマー産業労連(IWFM)指導部は工場レベルで組合指導者とオンライン会合を開いて予防策を取っている。
「多くの使用者がCOVID-19の影響を盾に取って労働組合を攻撃している。使用者側は一斉に賃金を削減したり賃金支給を拒否したりしており、退職給付なしで解雇された組合員もいる。私たちは使用者に、法律に従ってできることとできないことを説明している」とインダストリオール・グローバルユニオン執行委員でもあるカイン・ザーIWFM会長は言う。
フィリピンとマレーシアでは移動が厳しく制限されている。身体活動はほとんど不可能で、両国の組合はメーデーに合わせて、COVID-19が労働者に及ぼす影響についてのオンライン・フォーラムを開催した。
「どうすれば組合はCOVID-19収束後に効率的なサービスを提供できるかが難題になっている」とガブリエル・アランザメンデス・フィリピン労働者総連合(CFW)全国会長は言う。
「組合は新たな日常に速やかに適応してコミュニケーション戦略を改善できると、私たちは確信している。労働者団体が政府との協力関係を深め、我が国の立ち直りを促進することが絶対に必要だ」
マレーシア全国輸送機器・関連産業労組のN・ゴパルキシュナム書記長は、COVID-19フォーラムで労働法改革連合からの10項目の要求を提示した。同書記長は政府に対し、労働法改革など労働者の問題をめぐり、テレビ会議プラットフォームを用いて組合と協議するよう求めた。
マレーシアにおけるロックダウン中の不合理な賃金カットをめぐって使用者と頻繁に電話で交渉しているゴパルキシュナム書記長は言う。
「7社が4月は賃金の50〜70%を払う余裕しかないと主張した。移動して使用者と顔を合わせることができないので、電話で交渉した」
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