アルコアが米国工場閉鎖を発表
2020-06-12
米国ワシントン州ファーンデールにアルミニウム工場を所有するアルコアが同工場の閉鎖を発表し、IAM組合員およそ600人が7月末までに失業しそうである。
インダストリオール加盟組織の全米機械工・航空宇宙労組(IAM)は、アルコアがファーンデールに所有するアルミ工場の組合員600人のために闘っている。この工場が閉鎖されれば、労働者の生活に重大な影響が及ぶからである。
この工場は製造業、航空宇宙産業および自動車産業向けに、また現在のCOVID-19危機で以前にもまして重要になっているベンチレーター、病院用ベッド、その他の不可欠な医療機器向けにアルミニウムを生産している。
IAMはトランプ大統領にこの問題を提起し、ホワイトハウスがこの戦略的に重要な工場を守るために必要なあらゆる手段を使うよう要求した。
「私たちは、この閉鎖の間に組合員が可能な限りの援助を受けるようにするだけでなく、これらの雇用とこの極めて重要な産業を救うことも諦めていない」とロバート・マルティネス・ジュニアIAM国際会長は語った。
「当組合は長い間、国内の製造業を支援するために国民としてできる限りのことをしなければならないと主張してきた。特に紛争や国家の非常事態に際しては、アルミニウムのように重要な必需品を輸入に頼ることはできない」
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長もIAMへの連帯書簡で、アルコアに米国工場閉鎖という見当違いの決定を再検討するよう強く促している。
「さまざまなパートナーと一緒にIAMのイニシアティブを全面的に支援・称賛し、地方・州・連邦当局の協力を求め、アルコア・インタルコ施設の新しい買い手を見つけるために必要な政策変更を採用するよう求める。
「私たちはファーンデールのアルコア・インタルコ・アルミニウム製錬所でIAMの同志と協力し合い抵抗し、この戦略的に重要な工場を守って雇用を維持する解決策を見つけるために闘っている」
世界有数のアルミメーカーであるアルコアは、最近スペインで工場閉鎖を発表した。同社は、中国のアルミニウム生産過剰とコロナウイルス・パンデミックの影響のため、アルミ価格が下落したことを理由に挙げている。