権利を求めて闘争!
2020-06-16
現代自動車は8年前から、ドイツで1人の労働組合員を解雇しようとしてきた。ドイツの労働裁判所は6月19日、2回目のマルテン・フェルスホーレ対現代事件の判決を下す。
マルテン・フェルスホーレは献身的な労働組合員であり、従業員代表委員会メンバーである。今回の一件は現代が、2003年3月にドイツの現代自動車ヨーロッパ技術センター(HMETC)で雇用されたこの設計者を排除しようとするさらなる試みである。この訴訟は、マルテンが自身を解雇しようとする会社側によるいわれもない非難と闘うために、この韓国系自動車メーカーを相手取って起こさざるを得なかった2回目の法的紛争である。
現代の行動はマルテン・フェルスホーレ個人の事件にとどまらず、ドイツの自動車労働者の大多数を代表するIGメタルに対する侮蔑でもある。現代は対話も対立も回避するために、シーメンス経営陣の支援で設立された黄色労働組合AUBを後押ししている。
HMETCは2003年にドイツで設立され、中核となる2つの事業目標は、現代・起亜製品に対する認識を改善することと、両社の車がヨーロッパで設計・開発され、高い基準に基づいているという印象を顧客に与えることである。
ゲオルク・ロイテルト・インダストリオール自動車担当部長によると、この戦略は成功している。
「特に欧米では、過去15年間に現代・起亜以上に成長した自動車会社はほとんどない。では現代に、職場で合法的な組合を承認するなど、ヨーロッパの他の側面を受け入れろというのは無理な注文だろうか」
「現代は黄色労働組合に関与する代わりに、従業員代表委員会メンバーと建設的対話を行うべきだ。組合員を解雇しようとしたり労働者を威嚇したりするのではなく、危険な労働条件や過剰な労働時間に対する苦情を取り上げなければならない」
現代は反民主・反組合アプローチを支持しており、あらゆる種類の対等なパートナーシップや対話を何としても避ける方針を採用している。
- 韓国の労働組合化は激しい闘争であり、大規模ストなどの争議行為を実施したからこそ、現在の水準の適正な賃金と労働条件を達成することができた。
- 韓国と中国以外では、すべての現代・起亜工場の半数しか組織化されていない。
- 現代はインドの工場における労働者の組織化に不満を抱き、元々経営陣寄りだった第2組合の設立を支援した。
- 場合によっては、アメリカのように、経営陣が組合はいらないと公言し、採用にあたって組合活動の経験がある労働者を避けている例もある。
ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は言う。
「多くの企業がILO中核的労働基準に従う努力を強化している中で、現代グループは労働者にひどく失礼な態度を示している」
「インダストリオール・グローバルユニオンはマルテン・フェルスホーレを支持し、現代に対し、組合員に対する嫌がらせを直ちにやめて真の社会的対話を行うよう要求する」
インダストリオール指導部と韓国金属労組のリーダーシップの下で、グローバル現代・起亜労働組合ネットワークは今後も世界中の現代/起亜事業で労働組合活動を調整していく。このネットワークは、現代グループが世界中でILO中核的労働基準に従って活動するよう確保するために、引き続きグローバル枠組み協定をめぐって同社と建設的対話に入ろうと試みる。