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第110号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2020年8月31日)

インドの組合、モディ政権に対抗して「インド救済デー」を実施

2020-08-06

インドの中央労働組合は全国の労働者に対し、8月9日に行動を起こし、モディ政権の反労働者的政策に対する抗議を強化するよう共同で呼びかけた。

組合は、現政権の態度と植民地支配者の態度を関連づけるために、8月9日を選んだ。1942年のこの日、大衆による市民的不服従運動(インドから出て行け運動)が始まり、植民地支配の終了を要求した。

組合は7月22日発表の共同声明で、COVID-19封じ込め措置中に労働者の権利が厳しい攻撃を受けたが、政府は一貫して傍観したことを強調した。政府は計画性の悪いロックダウンを数カ月にわたって実施し、庶民に甚大な経済的損失をもたらしておきながら、医療インフラの増強を怠り、計り知れないほど悲惨な状況を引き起こした。

ロックダウン解除後、多くの産業施設が再開する中で、労働者はロックダウン期間中に削減や賃金カット、賃金喪失に直面した。何百万人もの日雇い賃金労働者や契約労働者が失業し、自営業者も生計を失った。

大量の労働者に雇用を提供している零細企業や中小企業の約30〜35%が、活動を再開する状況にないと報告した。組合は、この状況は人々の貧困と飢餓を深刻化させるという懸念を表明した。専門家は、その結果不況に陥り、労働者の自殺を招くかもしれないと警告した。

政府は、これらの重大問題に焦点を当てるどころか、インド鉄道やインド航空などの優良公営企業や、石炭、宇宙科学、原子エネルギー、金融、保険といった部門の民営化を推進している。多くの州政府が、労働者に損害を与えて労働法を修正した。

INTUCとインダストリオール加盟組織INMFの会長を務めるG・サンジーバ・レディー博士はこう述べた。

「モディ政権は就任以来、多方面で労働者の問題に取り組むことを怠っており、逆に抜本的な労働法改革など労働者の利益に反する数々の政策を発表しているので、団結した組合闘争が必要になっている。政府はCOVID-19期間中に労働者を放置した。労働者・国民の権利や基本的生存権への尊重や配慮がまったくなく、このような政府に協力する価値はない。これから数日のうちに団結した闘いを強化する」

中央組合は、さまざまな部門で進行中の闘争に連帯を表明した。石炭部門の組合は7月23〜24日に3日間の大規模ストを組織し、民営化に抗議した。石炭労組は8月18日に共同行動を実施し、民間営利鉱業向けの石炭ブロック入札に対する抗議を強化する。軍需産業労連は9月中旬に共同ストライキを行う。多くの女性介護福祉士から成る社会部門労働者は8月7〜8日にストを実施する。鉄道労連も行動を計画している。

ケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長は次のように述べた。

「ILO報告をはじめ、インドの仕事の世界に対するCOVID-19の影響に関するさまざまな報告が、労働者に救済や支援を提供するために積極的な国家介入を要求している」

「この重要な時期に、私たちはインド政府に対し、労働組合と有意義かつ建設的な社会的対話を行い、労働者が直面する緊急問題の解決策を見つけるよう求める。インダストリオール・グローバルユニオンは、労働者と人々の利益を守るために、この正当な闘いにおいてインドの労働組合運動と連帯している

8月9日の行動には、インド全国で何百万もの労働者が参加すると予想される。これに先立ってグローバル・ユニオンは、インドで多くの州政府が発表した労働者の利益に反する抜本的な労働法改革に反対してキャンペーンを開始した。

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