不十分な最低賃金の引き上げが労働者に打撃
2020-09-14
<JCM記事要約>
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カンボジア政府は、すでにパンデミックと戦っている勤労者世帯に打撃を与え、2021年の最低賃金を192米ドルに設定すると発表した。組合側は、現行最低賃金190米ドルから12.35米ドル引き上げるよう要求していた。
カンボジア政府は2021年の最低賃金を192米ドルに設定し、組合の要求に応えなかった。組合側は、インフレ率、生産性および収益性に基づき、現行最低賃金190ドルから12.35米ドルへの引き上げを主張した。
しかし、使用者団体は最低賃金を172.62米ドルに引き下げることを求め、政府の研究によると新しい最低賃金は186米ドルにすべきとされた。
政労使代表による三者会合は、9月9〜10日にプノンペンで開かれた全国最低賃金審議会で合意に至ることができなかった。
その後、フン・セン首相は2021年1月1日発効の新賃金を発表した。
カンボジア衣料労働者民主組合連合(CCAWDU)のコン・アシット会長は、この決定に驚いて次のように言う。
「組合員はわずか2米ドルの増額に不満を抱いている。現下の厳しい時期にあって、労働者にはこの決定に異議を唱えるための交渉力がほとんどない」
カンボジア王国自由労働組合連盟(FTUWKC)のマン・センハック副会長が、アシット会長に同意して付け加える。
「不満は残るが、使用者の試算も政府の試算もマイナス成長率を示しているので、選択の余地はない。さらに、ベトナム政府とバングラデシュ政府も2021年に最低賃金の凍結を決定している」
アニー・アドビエント・インダストリオール東南アジア地域事務所所長は言う。
「パンデミック下で食品のインフレ率が2019年の2.1%から2020年には4.3%に急上昇している時期にあって、賃金を削減するという使用者側の提案には驚くばかりだ」
「労働者とその家族は苦しんでいる。まともな生活水準に対する労働者の権利が尊重されるよう確保するために、引き続きカンボジアの加盟組織を支援していく」
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