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第113号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2020年10月15日)

インドネシアで論争中のオムニバス法案阻止に向けて全国スト

2020-09-30

<JCM要約>

  • インドネシア政府による雇用創出オムニバス法案の撤廃を求め、インドネシアの複数の労働組合総連合は、10月6~8日の3日間に渡る500万人規模の全国ストを行うと発表した。
  • 組合側は、オムニバス法案は投資の促進のためアウトソーシングが緩和されており、臨時雇用が容易に出来るようになり、「終身契約雇用」が可能になると指摘している。
  • インダストリオールは、インドネシア政府はむしろCOVID-19の影響による大量解雇を防ぐべきであり、オムニバス法案から人的資源クラスター(労働関連分野)を削除するべきと主張している。

 

インドネシアのいくつかの労働組合総連合が、雇用創出に関するオムニバス法案を議会通過前に廃案にするよう要求するために、10月6~8日に3日間の全国ストを行うと発表した。

インドネシア労働組合総連合(KSPI)、全インドネシア労働組合総連合(KSPSI AGN)、KSPSI Yorrys、国民福祉運動(GEKANAS)の組合指導者が9月28日の記者会見で発言、議会と政府に対し、10月8日にオムニバス法案を可決しないよう求めた。

サイド・イクバルKSPI会長は言う。

「30州と300都市・地区の組合員500万人が3日間にわたって生産を停止し、平和的な全国ストに加わる。9月29日から、議会と経済担当調整大臣府の前で抗議行動を続ける」

「COVID-19禍を悪化させるつもりはないが、政府がオムニバス法案の審議にあたって労働者の要求を飲まなかったため、公の行動を起こさざるを得ない」

組合は政府の提案に失望しており、オムニバス法案が実施されれば、契約期間や職種に対する規制なしでアウトソーシング条項が緩和されると指摘する。終身契約雇用が可能になる。

組合側は、政府が最低賃金と退職手当に関する規則を修正して少し減額する一方で、訓練条項を挿入しようとしていることを批判した。

「労働者の訓練にはまったく悪いところがない。私たちは実際に、投資促進のための規則改訂に関しては政府に同意しているが、2003年労働法で保護されている労働者の権利・給付を削減してはならない。組合は、臨時雇用を非常に簡単にする条項に懸念を抱いている。労働者の休暇も影響を受ける

「これらの提案はインドネシアの労働者の福祉を危険にさらす」とイクバルは言う。

アニー・アドビエント・インダストリオール東南アジア地域事務所所長は言う。

インダストリオールは、オムニバス法案と闘っている加盟組織と連帯する。政府に対し、この論争の的となっている法案から直ちに人的資源クラスターを削除するよう強く促す。そうではなく政府はCOVID-19との闘いに焦点を当て、国内で大量解雇を防止すべきだ」

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