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第119号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2021年1月15日)

米クーデター未遂事件に関するインダストリオール・グローバルユニオン声明

2021-01-07

労働運動は、アメリカならびに世界中で民主主義を擁護する。

1月6日、ドナルド・トランプ支持者が連邦議会議事堂に乱入して上院会議場を占拠し、議会によるジョー・バイデン次期大統領の承認を阻止しようとした。トランプ支持者は、恥ずべき暴力・脅迫により、自分たちにとって望ましくない民主的選挙の結果を覆そうとした。これはトランプ政権下で広まった暴力的な発言がもたらした予測可能な行動であると同時に、民主主義に対する衝撃的な攻撃である。

インダストリオール・グローバルユニオンは、アメリカで、特に米国労働運動とともに民主主義を守るべく闘っているすべての人々と連帯する。

私たちは、右翼の抗議者が、事件の前日に内戦を公然と要求したにもかかわらず、2020年6月のブラック・ライブズ・マターの抗議者とまったく対照的に、警察からほとんど反対を受けなかったことに留意する。これは多くのアメリカの労働組合による警察刷新要求にさらなる弾みを与える。

トランプが大統領の地位にある状況は、民主主義に対してだけでなく、真実ならびに基本的な人権および労働者の権利に対する継続的な攻撃でもある。トランプ支持者は虚言をプロパガンダの武器にしており、これは選挙結果をめぐる陰謀説の拡散によって浮き彫りになった。

しかし、連邦議会議事堂に対するトランプ支持者の攻撃は失敗に終わり、議会はジョー・バイデンの勝利を確認、今日、正式に結果を承認した。

暴力によって民主的選挙を覆そうとすることは、ファシズムである。労働運動は一貫して、ファシズムにあくまでも反対し、民主主義を擁護してきたところである。インダストリオール・グローバルユニオンは、全世界で5000万人以上の製造・エネルギー・鉱山労働者を代表する世界有数の民主的組織として、加盟組織および協力団体とともに、常に民主主義を擁護していく。

世界の労働者は、血を流して民主主義を勝ち取った。トランプが広めた反民主主義的なポスト真実の害毒は、世界中で民主主義を堕落させた。インダストリオールを重要な活動主体の1つとするグローバルな労働運動は、苦労して手に入れた権利に対するこの攻撃に団結して抵抗するために、至る所で民主主義者と力を合わせる。

世界は真の民主主義を必要としている。労働者と組合にとって、民主主義は、生き抜く力を与えてくれる環境である。民主主義とその制度を立て直さなければならない。私たちは、抑圧的な国で民主化運動を支援することによって、経済的領域にも民主主義を広めようと努めている。

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